波乃久里子 歌舞伎は「怖いところ」

河竹黙阿弥氏の自宅にあった石灯籠を前に意気込みを語った(左から)大和悠河、波乃久里子、市川月乃助=東京・歌舞伎座の屋上庭園
河竹黙阿弥氏の自宅にあった石灯籠を前に意気込みを語った(左から)大和悠河、波乃久里子、市川月乃助=東京・歌舞伎座の屋上庭園
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 女優・波乃久里子(70)が10日、都内で主演を務める「新派新春公演」(1月2~25日、東京・三越劇場)の製作発表会見に、新派入団後、初出演となるの市川月乃助(46)、新派の舞台に初出演の大和悠河(38)と登場した。

 演目の「糸桜-黙阿弥家の人々-」は歌舞伎作者・河竹黙阿弥氏が生涯で残した360の歌舞伎作品を、娘・糸女(波乃)とその養子・繁俊(月乃助)、その妻・みつ(大和)が、後世に残し守り抜くために奮闘する、新春らしい笑いを交えた物語。

 波乃は、十七代目・中村勘三郎を父に持つ歌舞伎俳優の一家出身であり、黙阿弥の作品にもなじみがあるが、自身が演じることには「歌舞伎のセリフを言うのも、歌舞伎のことをやるのも初めて」と、70歳での意外な初体験にやる気満々。ただ歌舞伎の世界を身近に見てきてか「自分が男に生まれていても、歌舞伎はやらない。あんな怖いところはない」と冗談交じりに語っていた。

 新派に入団後、初の出演作となる月之助は「最初にこんなすてきな作品に出させていただき光栄です」と熱演を誓った。そんな月乃助に波乃も「新派に新しい魅力を出してくれたらうれしい。新派を背負ってください」とエールを送った。

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