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野口、高橋尚子さんにやっと言えた思い

 04年アテネ五輪女子マラソン金メダリストで日本記録保持者の野口みずき(37)=シスメックス=が15日、神戸市内で会見し、現役引退を表明した。会見では、これまで語ることがなかったシドニー五輪金メダリスト・高橋尚子さんへの尊敬の思いと、感謝の言葉を口にした。

 野口は04年のアテネ五輪で金メダル、05年のベルリン・マラソンで日本新記録を樹立。輝かしい栄光も、08年の北京五輪を故障で欠場してからは苦闘した。

 「アテネ、ベルリンがあって、また伝説をつくりたいと、また挑戦したいと考えすぎた。(08年北京は)階段から転げ落ちてどん底を見た。取材に来られた方に『集中したいから』と、いい態度で取材に応じられなかった。神様が一回、つまずいた方がいいと言ってくれたのかな、と。08年の故障を通して、あきらめずやってきたことが成長になった。長い故障も必要だったと感じている」と語った。

 一番の思い出を問われると「3つ」挙げた。アテネ五輪の金メダルはもちろん、03年の大阪国際女子は「非常にいい走りだった」と自賛。最後に走った3月の名古屋ウィメンズは「風景とかたくさんの応援をいただいた。花道のような光景に見えた。一生残るレース」と振り返った。

 その名古屋ではシドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんに、初めて自らの思いも伝えることができた。

 「プライベートでも仲良くしていただいてきた。名古屋の後に裏の通路で待っていてくれて、ねぎらってくれた。高橋さんには同じ土俵だからこそ言えなかった。尊敬する人は誰かと聞かれ、心の中では高橋さんだったけど、自分の中で閉じ込めていた。同じ土俵で戦って尊敬の人を言うと、その人と同じ立場に行けないし、超えられないと思った。本当はリスペクトしていたことを言いたくて、やっと名古屋が終わって言えた」と明かした。

 続けて「アテネでの金メダルも、高橋さんがシドニーで取ったのが影響。あの映像を見て、自分に置き換えた。高橋さんのように大歓声を受けると思えた。思いを伝えられて良かった」と、高橋さんの活躍がモチベーションになっていたと語った。

 「普段は普通に女子の会話。楽しくさせてもらって、いいお姉さんと思っています。これからもプライベートでもよろしくお願いします」と、先輩に頭を下げた。

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