寸止めに待った フルコン空手が五輪PR

 全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)は16日、都内で会見を行い、2020年東京五輪での空手の種目化に向けて、ノンコンタクト(寸止め)だけでなく、フルコンタクト(直接打撃制)との2ルール化を推進することを正式に表明した。

 あらためて「寸止め」のみでの種目化に“待った”をかけた形だ。

 空手の五輪種目化に向けては、ノンコンタクトルールを採用する全日本空手道連盟(全空連)や世界空手連盟(WKF)が主導してきた。4月16日には、全空連にフルコンタクト中心の国際空手道連盟極真会館(松井章圭館長)が友好団体として協力すると発表し、ノンコンタクトルールでの種目化に一本化される流れが強まった。

 そこに異議を唱えたのがJFKOを中心とするフルコンタクト空手側だ。新極真会の緑健児代表理事は「空手には2つルールが併存する半世紀の歴史がある。どちらか一方で空手ではない。五輪のレスリングにフリースタイルとグレコローマンスタイルがあるように、空手も2つのルールを認めてほしい」と主張。国内20万人、世界2千万人という競技人口の多さ、激しい打撃戦による競技性の高さ、「ポイントシステム制」などの安全性をアピールした。

 この日は元プロ格闘家の佐竹雅昭氏も応援に駆けつけ、「自分はフルコンタクト空手にお世話になって生きてきた。オリンピックを目指す熱い思いは大切。空手の精神を世界に広げていきたい」とエールを送った。

 東京五輪の組織委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)が承認する33の競技団体に対し応募用紙を送り、受け付けを始めている。6月22日までに書類選考、8月にヒアリングを行い、9月30日までにIOCに提案する種目を決める。

 JFKOは6月の書類提出の“タイムリミット”を前に種目化に向けたルールを整備し、あらためて全空連に話し合いを申し込み、空手の2ルール採用に向けた要望書を提出する方針を示した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス