白鵬 天覧相撲で「後の先」を実行

 横綱白鵬(29)=宮城野=が16日、テレビ朝日系「報道ステーション」に録画出演。松岡修造キャスターのインタビューに答えた。現在はモンゴルに帰国している。

 先の初場所で単独で歴代最多となる通算33回目の優勝を果たした白鵬は、松岡氏から「次の目標や理想は」と問われると、あらためて「後の先(ごのせん)」と答えた。

 戦前の名横綱・双葉山が極めたという「後の先」とは、相手より立ち合いで意識的に一瞬の遅れを見せながら、逆に勝負を有利に進める究極の取り口といわれている。

 白鵬はさらに、初場所八日目の安美錦戦で実際に立ち合いで「後の先」の作戦を取ったことを明かした。松岡キャスターから、その日に実行した訳を問われると、白鵬は天皇皇后両陛下が来場された天覧相撲だったことで「そこでいこう」と究極相撲を決断した理由を示した。

 番組内で白鵬は「かど番のない横綱は弱くなったら引退しかない。それは戦う前の『死』を覚悟すること」などと置かれた立場への胸中を吐露。また、千秋楽翌日の一夜明け会見で、審判部を痛烈に批判したことが物議を呼んだが、インタビューではその問題に触れることはなかった。

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