水原一平氏の賭博胴元が実名を挙げて暴露「プロスポーツ選手の半数が賭けている」と米報道 水原氏とのやり取りも明かす
ドジャース・大谷翔平選手の元通訳で銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告の賭博の胴元とされるマシュー・ボウヤー被告が米メディア「ニューヨーク・ポスト」の取材に応じ、「水原が大谷のお金を盗んでいたのは明らかだった」などと語ったことが伝えられた。
水原氏は銀行に電話をする際、大谷のふりをしていたとされる。一時期、2週間ごとにボウヤー氏に50万ドル(約7500万円)を送金。ボウヤー氏は「彼はとても礼儀正しく、敬意を持って接していた」と語ったという。
検察によると水原氏は2021年9月から24年1月の間にボウヤー氏を通じて少なくとも1万9000回の賭けを行い、期間中の勝ち額は少なくとも1億4225万6769ドル(約213億円)、負け額は1億8293万5206ドル(約274億円)、約4067万8436ドル(約61億円)の負債を抱えた。ボウヤー氏は定期的に水原氏の賭け金の上限を引き上げていたという。
ボウヤー氏は「大丈夫かと尋ねると、彼は『私は下手くそだ』と言った。私は彼を少しコントロールしようとした」とやり取りを明かし、「彼はギャンブル依存症に陥っていたと思っている」と振り返った。
また、ボウヤー氏は「現役のプロスポーツ選手の半数がスポーツに賭けている」と証言。司法省によると、ボウヤーは当時の現役および元プロスポーツ選手からも賭けを受けていたという。
ボウヤー氏は顧客の中には昨年9月に亡くなったMLBの歴代最多安打記録保持者ピート・ローズ氏も含まれていたと述べ、「ローズはとにかく賭け事が大好きでした」と語った。最初の賭けから数年後、ローズ氏の賭け金が1試合平均1000ドルを超え、縁を切ったという。
ボウヤー氏はプロスポーツ選手の約半数がスポーツに賭けているとし、自分のスポーツに賭けているのは3%未満だと説明。「50%がギャンブルをしているなら、そのうち10%はギャンブル依存症だと思います」などと語ったという。
連邦地検は今月23日に水原被告に対し、禁錮4年9月と釈放後3年間の保護観察処分、大谷への約1700万ドル(約26億3500万円)の賠償などを求刑。一方の同被告は連邦地裁の裁判長宛てに禁錮1年6月の減刑を求める申立書を提出した。量刑は2月6日に同州サンタアナの連邦地裁で言い渡される。