マー君の日本球界復帰 「ないと聞いてる」と米球界関係者

 プロ野球のキャンプインまで1週間を切った。今年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、無観客スタートが決定しているが、ここに来て、ヤンキースからFAになった田中将大投手(32)の日本球界復帰の可能性がささやかれている。楽天で日本一になった2013年以来、8年ぶりに日本でプレーする可能性は果たしてあるのだろうか。

 昨年限りでヤンキースとの7年契約が満了。10月29日にFAになり、旧所属球団との独占交渉期限だった11月1日までに「クオリファイング・オファー(QO)」の提示がなく、日本を含む全球団との交渉が解禁となった。

 田中は契約する寝具メーカーのイベントに参加した12月20日、「チームが同じなのか変わるのかは分からないけど、また新たな一歩、契約をスタートさせることになる。大事な年になる」と発言している。

 ヤンキースは既にサイ・ヤング賞2度のクルバーとの契約合意が報じられており、25日にはパイレーツから先発右腕のタイロンをトレードで獲得したことで、今季の先発ローテがほぼ固まった。26日に年俸900万ドル(約9億3000万円)の中継ぎ・オッタビーノとマイナーの投手を放出したと発表したが、複数の米メディアは、ヤンキース一筋13年の外野手ガードナーと再契約するための資金確保だと位置づけた。今季総年俸がぜいたく税の対象となる2億1000万ドル(約218億円)に近づいている状況に変わりはなく、田中のヤンキース残留は厳しくなったという見方が多くを占めている。

 コロナで試合数が減ったことに伴う年俸減額前の田中の昨季年俸は2300万ドル(約23億8700万円)。巨人・菅野がこのほど、日本球界最高年俸を更新する8億円で契約を結んだが、各球団の懐事情を踏まえて田中を獲得できる可能性がある日本球団は、楽天、巨人、ソフトバンクの3球団ぐらいだろう。特に古巣・楽天の石井一久GM兼監督は「また東北でプレーしていただきたいなと思います」とラブコールを送っている。

 ただ、日本球界と太いパイプを持つ、とある米球界関係者は田中の日本球界復帰の可能性を否定する。「ないと聞いています。本当のところは本人とエージェント(代理人)にしか分かり得ない部分ですけど。ヤンキースではないにしても、アメリカの他球団でプレーするのではないでしょうか」と推測。

 また、別の米球界関係者も「一本気で真面目な田中の性格からして、コロナで契約交渉が思うように進まないからといって、腰掛けのような形で今年だけ楽天に戻る選択はしないのでは」と現状を読み解く。

 大逆転のヤ軍残留か、それとも他球団移籍か、はたまた8年ぶりの日本球界復帰となるのか-。決断の瞬間は少しずつ近づいている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(大リーグ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス