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MLBで死球巡り乱闘勃発 コロナ規定無視で両軍選手が取っ組み合い

 「アスレチックス7-2アストロズ」(9日、オークランド)

 観客の入っていない球場に男たちの怒声が響き渡ったのは七回だ。6-2で4点をリードしたアスレチックスの攻撃。1死走者なしの場面で打席に入ったロレアーノが左肩に近い背中に死球を受けた。五回の打席でもほぼ同じ箇所に死球を受けているドミニカンは痛みで顔をゆがめた後、マウンド上の中継ぎ右腕カステヤノスに向かって大声を発した。

 実は2日前の同カードでも延長十二回に同投手にぶつけられている。しかもこの3連戦でアストロズ投手による死球は5つ目。怒りの温度は沸点に達しようとしていた。

 不穏な空気を察知したアストロズの捕手マルドナドはすかさず立ち上がり、ロレアーノの体を抑えて動きを制御。球審も新型コロナウイルス感染防止の規則に基づいてソーシャルディスタンスを取るように厳しい口調で注意した。

 怒りを沈めてゆっくりと一塁へ歩くロレアーノ。事態はこれで収束したかに見えたが、ここで一塁側のアストロズベンチから打撃コーチのアレックス・シントロンがロレアーノに向かって野次を飛ばして挑発。これで完全にブチ切れたロレアーノはヘルメットを脱ぎ捨て敵軍ベンチに向かって突進した。複数のアストロズ選手のタックルに阻まれ、ターゲットにはたどり着けなかったが、この時点で両軍選手のベンチはすでに空っぽ。フィールドになだれ込み、臨戦態勢に入る中、アスレチックスの捕手アレンの周辺では別のバトルが繰り広げられた。

 中継局の実況は「これは良い考えではありませんね。大きな過ちを犯しています」と苦言を呈した。

 試合は約7分間中断し、ロレアーノとアレンが退場処分を受けた。試合終了時点で大リーグ機構(MLB)から声明は出ていないが、7月23日の開幕直後から複数の球団で集団感染が発生するなど、新型コロナウイルスの問題には神経質になっている。あす以降、2選手を含む複数の選手や首脳陣への厳罰が予想される。

 アストロズは、昨オフのMLBの調査によってワールドチャンピオンになった17年に球団ぐるみでサイン盗みを行っていたことが判明。その調査開始のきっかけになったのが、かつてアストロズに所属し、現在はアスレチックスでプレーする投手ファイアーズによる米メディアへの内部告発だった。今回はアスレチックス投手による“報復死球”はなかったが、同じア・リーグ西地区に属する両軍の対戦は7試合残されており、今後の展開が心配される。

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