大谷が故障 調整法に一因…実戦形式と実戦とでは全く違う 佐藤義則氏が指摘

 エンゼルスは3日(日本時間4日)、前日の登板後に右腕に違和感を訴えた大谷翔平投手(26)がMRIの結果、右肘付近の屈筋回内筋痛と診断されたと発表した。投球練習再開まで4~6週間かかる模様で、今季中の投手復帰は厳しくなった。この故障について阪神、日本ハム、楽天などで長年、投手コーチを務めた佐藤義則氏は「準備不足だったのでは」と見ている。

 故障箇所については「投手は腕の下の方を痛めることが多い。特に肘はかばってくれる筋肉が少なく、痛めやすい。大谷は右肘のすぐ下辺りを痛めたようだが、投手では決して珍しい故障ではない」と指摘する。

 今回、故障した原因の一つとして、佐藤氏は「開幕までの調整法」を挙げる。「肘の手術をした投手が公式戦で投げる準備をするために、通常は何試合かオープン戦などに登板する。本番を想定した強度で腕を振って打者に投げることで、本当の肘の回復具合が確認できる。私はそう考える」という。実戦を通じて問題なしの結果を重ねて初めて、公式戦のマウンドに上がれるというわけだ。

 今年の大谷の場合、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オープン戦やマイナーの試合に登板することなく本番のマウンドに上がった。紅白戦には登板していたが「“実戦形式の練習”と“実戦”とは全く腕を振る強度が違ってくる。ブルペン投球と比べれば、力の入れ方は倍以上違う」と佐藤氏。その上で「大谷はほぼぶっつけ本番で、100%の力で投げてしまったのではないだろうか」と推測する。

 手術箇所そのものに痛みが出たわけではないが「無意識に患部をかばって投げていた可能性はある。そうすると違う部分に痛みが出ることもある」と決して無関係とは言い切れない。「肘の故障は肩よりも回復に時間がかかる。まずは炎症が取れないことには何も始められない。コロナの影響で仕方がない面はあったが、結果として故障明けの投手としては準備不足だったのではないかと思う」との見解を示した。

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