雄星 厳しさ直面した1年目 不本意6勝11敗「野球そのもの」に苦労
米大リーグ1年目、マリナーズ・菊池雄星投手(28)は野球の本場の厳しさに直面した。西武からポスティングシステムで移籍し、先発ローテーションを守った一方、6勝11敗、防御率5・46と不本意な成績に終わった。
日本と異なり、中4日という短い登板間隔に疲労が抜け切らなかった。5月下旬ごろからスランプに。エースだった西武時代はしのげたピンチも、少しでも球質が落ちると畳み掛けられた。被本塁打36はメジャーワースト3位タイ。最も苦労したことを問われ「野球そのもの。レベルの高さは来てみないことには分からない」との返答に実感がこもる。最大の課題は「やっぱりストレート。その状態が被打率とかに関わってきているというのはデータとして出ている。1年通して安定して同じ球がいかに投げられるか」と捉えた。
岩手・花巻東高時代からメジャーを志した。「すごいバッターたちを抑えていく喜びを求めてここに来た」と言うように、挑戦するだけではなく活躍を目指してきた。
オフは球団のキャンプ地アリゾナ州を拠点に土台から鍛える。「1年間、ローテーションを守らせてもらった意味というのを僕が一番感じている。来年はそれに応えなきゃいけない責任を強く感じている」と自覚十分に話した。