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ロボット審判、攻撃側に有利な新規則…米独立リーグ「AL」で新たな試み“実験中”

 米大リーグ機構(MLB)と提携する独立リーグのアトランティック・リーグ(AL)で、先進的な試みや新ルールが次々に導入されている。ストライクかボールかをコンピューターが決める「ロボット審判」はその象徴だ。将来的には大リーグや日本球界に波及し、競技を根底から変える可能性をも秘めている。

 7月27日、ニュージャージー州ブリッジウォーターで行われた試合。本塁後方には軍事技術を応用した弾道測定器「トラックマン」が設置されていた。事前に各打者の身長を基にストライクゾーンをインプットし、判定は無線で球審のイヤホンに伝えられる。球審は捕手が投球を受けるとすぐにコールし、試合は違和感なく円滑に進行していった。

 ファンがブーイングを浴びせる場面はあったものの、選手や監督の抗議はなかった。アルフレド・ロドリゲス内野手は「球審との口論の90パーセントが投球の判定だった。これからは文句を言えない」と話す。リック・ティーズリー投手は「(捕球技術や打者の反応で判定がばらつく)ヒューマンエラーは起こらない。みんなに平等だ」と歓迎。審判員歴11年目のJ・B・トーレス氏は当初、機械に仕事を奪われることに抵抗感を覚えていたそうだが「間違いなく不安は軽減されている。投球以外の判定は今後も求められる」と語った。

 スリリングな展開にしようと、攻撃側に有利な変更が顕著だ。捕手が投球を捕れなかったケースでは、打者に一塁への“盗塁”が認められた。さらに本塁以外のベースの1辺を長くし、塁間を縮めることで積極的な走塁も促した。

 攻守交代は2分5秒から20秒短縮。監督らが投手交代など以外でマウンドに行くことを禁じた。投手には最低3人の打者との対戦を義務付け、ワンポイントだけの救援を封じた。前半戦の平均試合時間は昨季より4分短くなったという。

 数々の大胆な新規則で、判定の正確性とエンターテインメント性の向上、さらに試合時間短縮を追求する。背景には観客動員が減少傾向のMLBの危機感もうかがえる。

 MLBは2021年シーズンまでALと手を組む。実験した結果をどう検証し、どこまでを大リーグで採用するのか。ビデオ判定や申告敬遠などで日本球界はメジャーの後を追ってきただけに、行方が注目される。

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