大谷、8戦ぶり20度目マルチ チームは3カ月ぶり5連勝
「エンゼルス7-2アストロズ」(16日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(25)は「3番・指名打者」で出場し、4打数2安打1打点、1得点1盗塁だった。8戦ぶり今季20度目のマルチ安打でメジャー自己最長の12試合連続出塁。打率・298。チームは4月5~10日に6連勝して以来の5連勝で貯金を今季最多の4とした。
先着3万人の入場者に大谷ボブルヘッド人形が配布された試合。背番号17のユニホームが目立つスタンドを大谷が沸かせた。初回。右腕ロンドンに2-2と追い込まれながら内寄り154キロ速球を二塁ベース寄りに守っていた遊撃手の左へはじき返す。全力疾走。スイングの勢いで飛んだヘルメットを気にすることなく、髪を振り乱して一塁を駆け抜け、三塁走者のフレッチャーをホームへ迎え入れた。
足でもぎとった先制適時打。自身は後続の2四死球で三塁まで進み、プホルスの走者一掃二塁打で生還した。6点を奪う猛攻を演出した。
球宴休み明けの4試合は12打数2安打と調子を落としていた大谷だったが、二回の打席で中前打。2番手デベンスキーの初球、153キロ速球をライナーではじき返し、4日のレンジャーズ戦以来、8戦ぶり20度目の複数安打を記録した。
次打者アップトンの2球目には6盗塁目となる二盗を成功。しかし、遊撃手へのゴロ打球に飛び出してしまい、二、三塁間で挟まれてアウト。追加点のチャンスを逸する悔しいプレーとなった。
両軍のベンチとプルペンから選手たちがフィールドになだれ込んだのは六回だ。7日の試合で本塁へ突入し、エンゼルスのクルロイ捕手に体当たりして脳震とうと鼻骨折の重傷を負わせたマリスニックが左肩付近に死球を受けた。赤く染まったスタンドは拍手と大歓声。しかし、報復とも取れる1球に一塁側ベンチのアストロズの選手たちがヤジを飛ばす。これに対し、エンゼルスのベテラン一塁手プホルスが即座に反応。乱闘には発展しなかったが、両軍選手がにらみ合い、警告試合となった。
試合はエンゼルスが初回の大量点を守り切って快勝。3カ月ぶりの5連勝で貯金を今季最多の4とした。