大谷 徹底した変化球攻めに屈する 4戦連続安打も4度の得点機を生かせず“9残塁”

ツインズ戦の3回、投ゴロを放ち一塁へ向かうエンゼルス・大谷=ミネアポリス(共同)
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 「ツインズ8-7エンゼルス」(15日、ミネアポリス)

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)は「3番・指名打者」で出場し、6打数1安打だった。4戦連続安打をマークしたが、1点追う九回2死満塁で遊ゴロに倒れ最後の打者になるなど、計4度の得点機で凡退。打率は・294(34打数10安打、5四死球)でチームは2連敗を喫した。

 前夜は復帰後初の1試合3安打。走塁で2度の憤死はあったが、六回1死二塁の好機で1点差に詰め寄る中前適時打を放つなど、敗戦の中で存在感を示した。

 この日は七回の第3打席でラインドライブの打球を中前へはじき返して連続試合安打を「4」に伸ばしたが、得点圏に走者を置いた打席で期待に応えることができなかった。

 一回無死一、二塁の打席でカウント2-1から151キロ速球を打って二直に倒れると、1点ビハインドの五回2死一、二塁の場面ではワンボールから137キロスプリットを引っ掛けて一ゴロ。4点を追う八回2死一、二塁の第5打席は昨季まで同僚だったパーカーにカウント0-2と追い込まれた後、スプリットで空振り三振。一打逆転の絶好機、7-8の九回2死満塁の打席はカウント1-2から148キロ速球を二遊間へ打ち返すも、ゴロ打球は“大谷シフト”を敷く遊撃手の正面を突いて万事休す。敵地が勝利に沸く中、大谷は表情に悔しさをにじませながらベンチ裏に消えた。

 得点機で迎えた4打席の結果球は半分が速球だったが、大谷に投じられた計15球のうち変化球は12球もあった。八回に登板したパーカーは150キロ前後の速球が持ち味だが、初球124キロのカーブ、2球目130キロのスプリットで連続見逃しストライクを取り、続くスプリットをファウルされた後、最後もスプリットで空を切らせた。移籍後も大谷とメールやスマホゲームで交流しているという右腕は「ショウヘイは友達だし、対戦がすごく楽しみだった」と振り返りながら、変化球勝負の配球を「バランスを崩すことだけを考えた」と説明した。

 九回2死満塁で大谷を迎えたモリンは「自分の決め球」という110キロ台のチェンジアップを初球から4球連続で投じた。見逃しストライク、空振りストライクで簡単に追い込み、ボールを挟んで、ファウル。カウント1-2から5球目に148キロ直球を投じて遊ゴロに打ち取った。40キロの落差で大谷を封じ、4年ぶりのセーブを記録した背番号「51」は「緩急をうまく使えた。4球目のファウルを見て、チェンジアップに合ってきて次も待っていると感じた。速球を投げるのはここだと思って投げた」と話し、胸を張った。

 メジャーでの「残塁」の定義は日本と異なり、アウトカウントに関係なく、走者を置いた場面で凡退すれば記録として残る。この日の大谷の残塁数は両軍最多の「9」。チーム全体でもツインズの2倍の「26」を記録しており“あと1本”の大きさを痛感する試合となった。

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