「ア・リーグ優勝決定シリーズ・第５戦、ヤンキース５－０アストロズ」（１８日、ニューヨーク）

　ヤンキースの田中将大投手（２８）がアストロズ戦に先発。７回を３安打無失点、８奪三振で同シリーズ初勝利を挙げた。チームは３連勝で、８年ぶりのワールドシリーズ進出まであと１勝に迫った。

　自らの力投でリーグ優勝にまた一歩近づいた。田中はアストロズの強力打線を相手に３安打無失点と文句なしの内容。再戦となったカイケルにも初めて投げ勝ち、第１戦の借りを返す。「勝ててうれしい。率直に今日は自分を褒めてあげたいけど、ここで終わりではない」と少しだけ余韻に浸った。

　「全ての球種が前回登板より良かった」と言い切る。割合を増やしたスライダー、スプリットが効いた。二回１死三塁のピンチは変化球を引っ掛けさせて２者連続で内野ゴロに仕留める。五回は１死一、二塁のピンチを狙い通りに連続三振で切り抜け「うまく優位に立ちながら、相手打者のバランスを崩せた」と自画自賛した。

　ポストシーズンは３試合で計２０回を投げ、わずか２失点。本拠地ではレギュラーシーズンから２２回連続無失点だ。「自分のできることを、一つ一つしっかりとやっていこうという気持ち」が、大舞台でも変わらない安定感につながっている。

　次回登板があるとすれば、最高峰のワールドシリーズが有力だ。チームの勝利を信じ、夢の舞台へ準備を進める。