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ヨーロッパ企画の代表作が再び、角度を変えると「サイコな怖さ」

現在放送中、波瑠が主演を務めるドラマ『魔法のリノベ』(カンテレ)で脚本を担当している上田誠。彼が率いる京都の劇団「ヨーロッパ企画」が、今秋『あんなに優しかったゴーレム』を全国8都市で上演。ツアーを前に、上田が大阪市内で会見をおこなった。

■ 「大きな土の像」が物語のキーとなる2008年初演で、劇団の代表作のひとつと言われる本作。ある野球選手のドキュメンタリー撮影のために、彼の故郷を訪れたTVクルーたちは、彼が大きな土の像を見て「このゴーレムとキャッチボールをしていた」と、サラッと語ったことに困惑。取材を続けるうちに、クルーたちにも街の人のなかにも、変化が起きていく・・・ という内容だ。

「前回の『九十九龍城』(2021年)は、映像も交えた変わった作品だったけど、これは劇団の原形質とも言うべき、ストレートなコメディ。集団で漫才をやってるみたいな劇を、今の僕らでよみがえらせるとどうなるか」と本作の狙いを語り、「登場人物を増やすことで、(初演の)ストーリーをより膨らませるので、リメイクでありつつも最新作です」と、パワーアップした舞台になることを宣言した。

■ 平和かと思いきや・・・サイココメディ!?本作のキャッチは「サイココメディ」。基本はやさしさとノスタルジーと笑いに満ちているけど、見方によってはサイコホラー味が増すという、絶妙な配分の作品にしたいと言う。

「ゴーレム(を信じる)目線で見るとやさしい物語だけど、『それはただの土の固まりでは?』という目線で見ると、とても怖い話だなあと思っていて。だまし絵みたいに、サイコな怖さやファンタジーが、角度を変えるとちゃんとコメディになっているという、どっちから見ても成り立つような作品になっています」とイメージを語った。

ちなみに上田自身は「ゴーレムのような超常現象をすごく見たいと思うけど、全然そういう経験がない」とのこと。本作の参考とするために、俳優たちに超常現象体験の聞き取り調査をしたところ、そのうちの1人がサイコパスだったことが判明したとか!?

会見中、劇団員の諏訪雅からの「中川(晴樹)さんが『めちゃくちゃ幽霊出てますやん!』という話を、ただの不思議(話)として話していたのがサイコだった」というコメントが紹介されると、上田もそれを受けて「中川さんは霊体験をしても、そういうものを一切信じないわけだから、僕とは逆。1回そういう体験をして、自分の世界をガラっと変えてみたいと思ってるんですけどね」と、ちょっとうらやましそうに語った。



『あんなに優しかったゴーレム』は、9月10日に「栗東芸術文化会館さきら」(滋賀県栗東市)でプレビュー公演がおこなわれ、9月16日~19日に「京都府立文化芸術会館」(京都市上京区)、11月5日・6日に「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)で上演。チケットは、滋賀・京都公演は現在発売中。大阪公演は8月6日に発売開始。

取材・文/吉永美和子

(Lmaga.jp)

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