「天地創造の神話」を切り口に、古代エジプト文明の精華を体感

世界の古代文明のなかでも特に有名で、日本でも多くのファンを持つ古代エジプト文明。その世界を紹介する展覧会『古代エジプト展 天地創造の神話』が、4月17日より「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)でおこなわれる。世界有数のコレクションを誇る「ベルリン国立博物館」から、名品約130点が来日する大規模なものだ。

古代エジプトでは、世界の始まりは原初の海「ヌン」であり、そこから創造神・アトゥムが生まれたとする説や、ヌンの海に浮かぶ1本のロータス(睡蓮)から世界が生まれたとする説がある。また、神々の意思により創造された世界の秩序を「マアト」と呼び、人間社会のリーダーである「ファラオ」は、アマトの遵守・実践を求められた。

本展では「天地創造の神々の世界」、「ファラオと宇宙の秩序」、「死後の審判」の3章で展覧会を構成。長さ4メートルを超える『タレメチュエンバステトの「死者の書」』や、美しい装飾で知られる『タイレトカプの人型木棺(外棺)』、『パレメチュシグのミイラ・マスク』など、名品の数々が紹介される。

また、冥界の案内人「アヌビス」を公式キャラクターに設定したオリジナルアニメ(声は2.5次元俳優として人気を誇る、荒牧慶彦が担当)や、荒牧とクイズ王・伊沢拓司が率いるQuizKnockによる2種類の音声ガイドが用意されるなど、作品理解をアシストするサービスにも力を入れている。悠久の古代エジプト文明が織りなす壮大な美の世界を体感する絶好のチャンスだ。期間は4月17日から6月27日まで、一般2000円。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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