「20代のうちに産むべき」重圧から生まれた、多様化を描く映画

「エッグドナー(卵子提供者)」に登録する20代女性の2人を中心に、女性が抱える現実を描く映画『Eggs 選ばれたい私たち』。関西での公開を記念して「テアトル梅田」(大阪市北区)で、川崎僚監督、出演する俳優・寺坂光恵、川合空が4月10日登壇した。

子どもを望む夫婦に卵子を提供するエッグドナー説明会に参加した、結婚も妊娠もしないと決めた主人公の純子(寺坂光恵)と、従姉妹でありレズビアンの葵(川合空)。登録には30歳という年齢制限があり、遺伝子上の母になるために「選ばれる」ための考えや生活を描いていく。

自身も子どもも結婚もしないと20代の頃に考えていたという川崎監督。「周囲に結婚してほしい、子どもは20代のうちに産むべきなんだといわれて。私のことを思って言ってくれているのはわかっていたんですけれども、プレッシャーだったし、苦しかったんですね」と自身の経験を語る。

そんななかで新聞記事で卵子提供について知るが、ネット上ではバッシングの嵐だったという。「本人たちが納得して選択しているのに、なぜ傷つけることをするんだろうって。そこで調べ、この題材を扱うことで、20代後半の女性の気持ちを描くと同時に、『結婚して子どもを産むのが女性の幸せ』という根深い考えを浮き彫りにできればと思った」と話す。

寺坂は、「卵子提供だったり、レスビアンだったり、強めなワードが出てくる映画ですが、自分で進む道を選んで、だれにも左右されずに生きていってほしいというメッセージが込められているのを受け取っていただければ」と言い、川合は「観て、知って、考えて、お互いに相手のことを尊重しながら話し合えるきっかけになる映画だなと思います」と作品への思いを語った。

同作品は関西では「テアトル梅田」「アップリンク京都」で4月9日から公開中。

(Lmaga.jp)

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