半沢の脚本家・八津、おちょやんの展開「朝ドラらしくない?」

杉咲花が演じるヒロイン・千代の生涯を描く、連続テレビ小説『おちょやん』(NHK)。初の朝ドラ作品執筆に際し、本作の脚本家・八津弘幸が思いを語った。

池井戸潤原作の『半沢直樹』(2013年)、『陸王』(2017年・以上TBS)といった硬派なドラマから、『家政夫のミタゾノ』(2016年・テレビ朝日)などコメディ要素の多いドラマまで、さまざまな作品で脚本を手掛けてきた八津。

今回の朝ドラのオファーに関しては、「率直にうれしかったです。私がまだ新人の頃、どんな作品を書きたいかと聞かれ、『日本で脚本を書くからには、やっぱり朝ドラか大河ですね』なんて言っていたんです。それが実現できて感無量」と喜ぶ。

しかし、「話が本格的に進むにつれ、少しずつ喜びが恐怖に変わっていきました。よくよく考えてみると、あの朝ドラだよなと(笑)。半年間ちゃんと走り切らなければと、不安でいっぱいです」と本心も。

周囲からは1話15分・毎週5話というペースを心配されたと言うが、「実は以前、週刊誌で漫画の原作の仕事などもやっていたのですが、そのペースに近い感覚があるんです。15分のなかに毎回ちょっとした山を作っていくのは楽しいですね」と、意外にも無理なく進められているようだ。

SNS上では視聴者が、「緩急が素晴らしいなぁ。笑わせてホロリとさせて」「テンポの良さ、画面の美しさ、15分のなかにギュッと詰まってるのに本当にお見事」など、絶賛。

八津は、「毎日盛り上げすぎるのは朝ドラに合わない気もしたのですが、結果的には良い方向にはたらいている気がしています。どうせ書かせていただくのですから、習慣で見ていただくのではなく、毎日本当に面白くて、どうしても見たくて見てもらえるような作品にしたいんです」と話した。

本作は、「松竹新喜劇」で喜劇女優として人気を博した浪花千栄子をモデルとした、明治の末から戦後を駆け抜けるヒロインの物語。放送はNHK総合で平日・朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半から。

(Lmaga.jp)

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