ダークホースだらけの「Mー1グランプリ」決勝進出9組、お笑い好き女子大生が解説
令和初の漫才頂上決戦『M-1グランプリ2019』がいよいよ12月22日に開催。昨年優勝した霜降り明星の活躍っぷりは周知の通りですが、今年は9組中7組が決勝初出場とあって、「誰やねん?!」と思っていませんか? 多いときは週5でお笑いの劇場に通い、完全に本業を見失っている現役女子大生が、各コンビの魅力をまとめてみました(50音順)。
■ インディアンス(2010年結成/昨年準決勝進出)
【漫才の特徴】とんでもない勢い! 休む間もなく繰り出されるボケに圧倒されつつ、知らない間に口角があがってしまうパワフル漫才
胸ポケットから覗くトレードマークのひまわりは、母親の手作りというのも好感がもてるミラクルハイテンションボケ・田渕。そしてツッコミ・きむの不良役の巧みさは、元ヤンの噂が立つほどなので、ぜひその一面が見たいところ。先日の『THE MANZAI 2019』では「たけし賞」を獲得してノリに乗っており、優勝候補との呼び声も。
■ オズワルド(2014年結成/昨年3回戦進出)
【漫才の特徴】ゆったりとしたテンポと独特な間が味わい深い、関西のしゃべくり漫才とは対照的な、THE「東京漫才」
揃いのサスペンダーと白シャツの衣裳が印象的。ツッコミ・伊藤の実妹は女優の伊藤沙莉、ボケ・畠中の実兄はレンタカー屋さん。「M-1決勝進出」を目標に結成して5年。準々決勝にも初進出だった今年、破竹の勢いで決勝にまでコマを進めたウルトラダークホースが、勢いそのままに優勝を狙う。
■ かまいたち(2004年結成/昨年決勝第5位)
【漫才の特徴】いかつい安定感を誇る、盤石のしゃべくり漫才。アクの強いボケ・山内のバキバキの目ヂカラに引き込まれる
『キングオブコント』『私服センスなし芸人No.1決定トーナメント(濱家のみ)』でいずれもチャンピオンに輝いており、残すはM-1のみ。3年連続決勝進出を決めた今年、ファイナリストのなかでも最年長。ついにきたラストイヤー、今回こそ優勝し、ネタの神となれるか注目だ。
■ からし蓮根(2013年結成/昨年準決勝進出)
【漫才の特徴】シンプルな導入からは想像のつかない奇想天外な展開に、ここぞというときのシャープな熊本弁ツッコミが光る
霜降り明星が2018年に優勝した『ytv漫才新人賞決定戦』で、今年優勝。2020年2月には初の「なんばグランド花月」での単独ライブも決定し、もっとも注目される関西の若手ホープのなかの1組。M-1準決勝には過去3度進出し、今回満を持して決勝進出を果たした。
■ すゑひろがりず(2011年結成/昨年準々決勝進出)
【漫才の特徴】我流で習得したという能、狂言、歌舞伎の要素がふんだんに取り入れられた漫才で、日本の伝統芸能にも注目が集まりそう
マヂカルラブリーやジェラードンも所属する、埼玉の「大宮ラクーンよしもと劇場」を中心に活動する芸人で構成される「大宮セブン」の一組。袴姿で鼓を携える姿は、個性が爆発している今年のファイナリストのなかでも、ひときわ異彩を放つ。唯一無二の芸風で、台風の目となって決勝をかき回すであろう「雅な」コンビに、注目が集まる。
■ ニューヨーク(2010年結成/昨年準々決勝進出)
【漫才の特徴】飄々としながら皮肉や偏見を炸裂させる、突き抜けた性格の悪さが心地良い。ブラックでアウトローな漫才
一昨年はネット界隈を炎上させ、一躍ときの人となったものの、2018年は無念の準々決勝敗退を喫した彼ら。YouTubeチャンネルの開設やラジオ配信など、活動拠点を多方面へと広げた今年、長らく「ネクストブレイク」と評されてきた東京吉本屈指の有望株が、遂に決勝の舞台へ。
■ ぺこぱ(2008年結成/昨年準々決勝進出)
【漫才の特徴】ツッコミ、かつ「優しいフォロー」。インパクト大の見た目はもちろん、世相にコミットしたネタが令和の新時代を感じさせる
一度見たら忘れられないツッコミ・松陰寺太勇が着用しているスーツは、7000円なのに色も生地も良いという代物だが、袖や裾を直すのに13000円ほどかかったこだわり(?)の一品。唯一の吉本興業以外(サンミュージックプロダクション)からのファイナリストだけあって、注目度も高い。
■ 見取り図(2007年結成/昨年決勝第9位)
【漫才の特徴】目は合わないのに息ぴったり。淡々とした掛け合いのなかに、使ってみたくなるワードがてんこ盛り!(「あたおか」は今年流行りましたよね)
M-1トップバッターから早1年、特に関西での知名度はメキメキ上がり、「なんばグランド花月」での単独ライブも満席立ち見の大盛況(ちなみに筆者はチケット取れませんでした泣)。2018年のリベンジを果たすべく2度目の決勝進出を果たした今年は、ファイナリスト経験者として優勝への期待も大きい。
■ ミルクボーイ(2007年結成/昨年準々決勝進出)
【漫才の特徴】ひとつのテーマで広がり続ける斬新な「リターン漫才」、だんだん増幅するおかしさがクセになる
「3日目の角刈りが1番良い」というツッコミ・内海と、ボディビルコンテストでの優勝経験もあるボケ・駒場からなる異色のコンビ。ただそんな特徴を一切ネタに盛り込まず、話芸のみで勝負。2019年初のテレビでの漫才がこのM-1ということで、気合い十分。昭和の雰囲気を漂わせながら、狙うは令和初のM-1王者の称号だけ。
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本番のネタ順は、クジを引き、呼ばれたコンビがそのままネタを披露する「笑神籤(えみくじ)」方式。この9組と視聴者投票で敗者復活戦から勝ち上がった1組による漫才バトルが繰り広げられます。昨年と違い、今年は「敗者復活組」のクジが引かれるまで、どの組がその1枠を手にするのかわからないというもの緊張感を煽ります。
『M-1グランプリ2019』放送は12月22日・18時34分から、敗者復活戦は同日13時55分からABCテレビほか全国ネットで生放送。敗者復活戦から決勝戦まで制覇すれば、30本近い漫才を観ることができる、楽しすぎる最高の1日。「今年1番おもろい漫才師」が決まる瞬間を見届けましょう。
(Lmaga.jp)
