仮面、毛糸絵、陶器のネコ…、メキシコの個性豊かな民衆芸術展

メキシコの民衆的な造形表現「アルテ・ポプラル」を紹介する展覧会が、「国立民族学博物館」(大阪府吹田市)で10月10日からおこなわれる。

メキシコでは先スペイン時代にメソアメリカ文明が開化し、16世紀以降はヨーロッパ、アフリカ、アジアからさまざまな文化が流入して独自の芸術文化が生まれた。町中が骸骨だらけになる「死者の日」や、メキシコ革命後の1920~30年代に起こった「メキシコ壁画運動」はその一端と言えるだろう。壁画運動をリードしたのがプ ロの芸術家だったのに対し、アルテ・ポプラルの主人公は職人や一般の人々。名もなき民衆による造形表現、それがアルテ・ポプラルなのだ。

本展では、先住民族「コラ」の仮面、先住民族「ウイチョル」の毛糸絵にはじまり、地域的特徴が際立つ4種の陶器、都市空間を満たす骸骨のオブジェ、社会的メッセージを発する版画や壁画(写真)、そして典型的なアルテ・ポプラルである「生命の木」を紹介する。色彩や創造性にあふれた展示物をとおして、メキシコの民衆文化に親しみたい。

期間中はギャラリートーク、パン作りのワークショップ、メキシコの歌の公演など、関連イベントも充実している。期間は12月24日まで、料金は一般580円。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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