マリメッコ茶室も、大阪の美術館でフィンランド陶芸展

北欧・フィンランド陶芸の著名なコレクターの所蔵品を紹介する展覧会が「大阪市立東洋陶磁美術館」(大阪市北区)で7月13日からおこなわれる。

キュオステイ・カッコネン氏の所蔵品から約130件を精選し、同国の豊かな陶芸世界を紹介する『フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア』展。1950~1960年代の個人作家の作品を中心に、フィンランド陶芸を黎明期から体系的に紹介する。

フィンランドの陶芸が萌芽したのは19世紀末。英国のアーツ・アンド・クラフツ運動に影響を受けたアイリス工房が設立され、アルフレッド・ウィリアム・フィンチ(1854~1930)が活躍した。後に彼は指導者としても腕を振るっている。

1932年にはアラビア製陶所内に美術部門が設立され、ビルゲル・カイピアイネン(1915~1988)、キュリッキ・サルメンハーラ(1915~1981)、ルート・ブリュック(1916~1999)らを輩出。実用的な器にとどまらず、陶彫や絵画的表現の陶板作品など数々の傑作を生み出した。1951年のミラノトリエンナーレでは、アラビア製陶所の作家たちが数々の賞を受賞している。

本展のほか、同時開催される『マリメッコ・スピリッツ フィンランド・ミーツ・ジャパン』では、テキスタイル・ブランドとして知られるマリメッコから、現在活躍している3名のデザイナーによる「JAPAN」をテーマにした新作パターンを紹介する。マリメッコ監修による茶室も設けられ、フィンランドと日本の文化をミックスした独創的な空間を体感できる。料金は一般1200円、期間は10月14日まで。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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