郷土料理居酒屋で有名、神戸の企業が青森りんごの魅力を発信

兵庫県の三宮を中心に飲食店を展開する企業「ワールド・ワン」(神戸市中央区)が5月18日、青森のりんご専門店を開業。これまで居酒屋を展開してきた同社としては、新業態となる。

「郷土と、ともに。」をテーマに、日本らしい土地ごとの魅力に焦点を当ててきた同社。土佐清水市と連携協定を結んで実現した「土佐清水ワールド」をはじめ、「山陰・隠岐の島ワールド」「熊本火の国ワールド」などを展開し、いずれも人気に。青森県とも2017年4月に連携協定を締結し、青森県産商品及び観光の情報発信、青森県と関西圏での地域活性化を目指している。

現在は、東京都・新橋と三宮で「青森ねぶたワールド」、同じく三宮に「青森ねぶた小屋」を運営。連携していくなかで、現地を何度も訪れたところ、「青森県の方々の想像以上のりんご愛、そして、そのおいしさに驚きました。関西の方にもこの思いを伝えたいけれども、これまでの居酒屋業態では紹介しきれない。そこで、りんごとりんごスイーツの店を企画しました」と担当者の松波知宏さん。

店舗では青森県の料理研究家・なぎさなおこさんが開発した、りんごパイやタルトなどのスイーツが中心。そこで、気になるのは、りんごの旬。現地での収穫期間は8月末から年内中だが、青森では長期保存が可能な「CA(Controlled Atmosphere)貯蔵」が一般的なのだ。酸素や二酸化炭素、温度を調整した倉庫で保管することにより、新鮮なりんごが通年いただけるんだそう。店頭に並んでいるのも、これらの倉庫に保存されたりんごを使用したものだ。

初日には開店前から90人以上が並び、オープン1時間以上前から並んでいた神戸市20代女性は「専門店というのが珍しくて来ました。りんごサイダーがお目当てです」と、しっかりリサーチして訪れたとのこと。また、来店していた生産者の1人、「山田果樹園」の山田晃平さんは、「チャレンジングな取り組みで、面白いです。生産者だと想像がつかない発想だったので刺激になりました。関西の消費者の方も近く感じられるようになり、りんごを育てていくモチベーションになりますね」と笑顔で語ってくれた。

旬のりんごが直送されるシェアオーナー(1口4320円・1箱3kg)企画や、今後は地元の生産者などによるイベントも企画していくという。場所は神戸市中央区下山手通3-10-1、営業は10時から20時まで。

(Lmaga.jp)

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