古筆を新しい筆に無料交換、賑わう奈良の筆祭り

奈良市の「菅原天満宮」で21日、第40回『奈良筆祭り』が開催され、多くの参拝者が訪問。古筆を納めて新しい筆と交換するために長蛇の列を作り、普段は静かな境内が大いに賑わった。

空海が唐から製法を伝え、大和国今井(現在の橿原市)で嵯峨天皇に献上したことから、「筆づくり発祥の地」と呼ばれる奈良県。同祭りが始まった当初は、「興福寺」(奈良市)で筆供養の法要のみおこなわれていたが、約25年前から、筆塚のある「菅原天満宮」でお祭りとして開催するようになったという。

同祭りには地元を中心に全国から書の愛好家が集まり、古筆を奉納して、新しい筆に交換する。奉納された古筆は、筆塚前でとりおこなわれる筆供養で、1年の感謝を込めてお焚き上げされた。

この日は、全国屈指の実績を誇る奈良県立桜井高校書道部による書道パフォーマンスも開催。『楽寿』を書いた同校の平田優奈さん(17歳)は、「この祭りがこれからも続くようにと願いを込めました」と、力強く書を披露した。境内では、筆の市が開かれ、筆作りや一字書き体験のほか、墨の製造実演も実施。老若男女楽しむ姿が見られた。同祭りは、毎年春分の日におこなわれる。

取材・文・写真/いずみゆか

※桜井高校は、2018年全国高校大学生書道展・団体の最優秀校。そのほか、数々の大会で個人・団体含め優勝・入賞多数あり、日本のトップ5に入る高校として知られる。

(Lmaga.jp)

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