横尾忠則、展覧会の公開制作で「この絵は完成させない方がいい」

「横尾忠則現代美術館」(神戸市灘区)で開催中の展覧会『大公開制作劇場』。初日の26日に、横尾忠則による公開制作がおこなわれた。

今回の公開制作(の作品)は、同展の図録の表紙に使われている過去の公開制作時の写真を基に描かれたが、結局未完成のまま終わった。横尾は制作中に何か閃いたらしく、公開制作後に「この絵と同じ構図でもう1枚作ることにした」と語った。「でも、次の作品は公開制作ではなくアトリエで作る。そのためにもこの絵は完成させない方がいい」と観客に伝えた。

未完成に終わった弁解にも聞こえるが、よい方に解釈すると、ここで出し切ってしまうともう1枚の絵に影響が出るから、敢えて途中でやめたとも取れる。このふたつの作品が、今後どのように展開されるのか、ファンにとっては期待して待つ楽しみが用意された。『横尾忠則 大公開制作劇場~本日、美術館で事件を起こす』は5月6日まで、料金は一般700円。

取材・文・写真/小吹隆文

(Lmaga.jp)

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