橋本さとし「小劇場出身のプライドを持ち続けてる」

数多くのミュージカルの舞台に立つ一方、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』のナレーションでもおなじみの俳優・橋本さとし。年末年始に東京・大阪で上演する舞台『サムシング・ロッテン!』に出演する橋本が、大阪市内で舞台への意気込みを話した。

本作は、シェイクスピアの世界とミュージカルを思わぬ形で融合させて、ブロードウェイで大ヒットしたコメディミュージカル。橋本は、「『急に歌って踊るとかおかしくね?』みたいな、誰もがミュージカルに対して考えるような台詞がバンバンあって、ミュージカルになじめない人も共感できると思います」と、その魅力を語る。

橋本が演じるのは、売れない劇作家・ニックを「未来では、歌あり踊りありの芝居がヒットする」とそそのかす予言者・ノストラダムス。「僕らの世代にとっては『1999年に世界が滅ぶ』という大予言を外した人、というイメージですよね(笑)。その胡散臭さや怪しさを全面に出したいし、僕がやるからには笑える要素も絶対入ってくると思います」と話した。

関西小劇場界を代表する「劇団☆新感線」出身で、退団後は正統派のシェイクスピア芝居にも出演するなど、ミュージカル俳優のなかでもかなり幅広い背景を持つ橋本。「大阪の小劇場出身というプライドは、東京に出てからもずっと持ち続けているし、ジャンルにこだわらずにやってきたからこそ、ミュージカルに持っていけるものがあると思うんです。そんな僕が持っているものを、この舞台で全部出しちゃえ! って(笑)。むしろそれを出さないと、今回僕がキャスティングされた意味もなくなると思います」と、その本領が大いに発揮される舞台になりそうだ。

本作は12月の東京公演を経て、大阪は2019年1月11日から14日まで、「オリックス劇場」(大阪市西区)にて。チケットはS席11000円ほか、現在発売中。

取材・文/吉永美和子

(Lmaga.jp)

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