チェックの王様「タータン」展、「神戸ファッション美術館」で
スコットランド発祥の毛織物「タータン」。その基礎知識や文化的背景を知ることができる『スコットランドからの贈り物 タータン展』が11月11日まで「神戸ファッション美術館」(神戸市東灘区)でおこなわれています。
タータンとは、スコットランドのハイランド地方で発展した毛織物で、現在では「2色以上の糸を使い、それらの糸が直角に交わるチェック柄であること」、「たて糸とよこ糸に使う糸の色と数が同じで、基本パターンが繰り返されること」という定義があります。また、由緒ある氏族が着用する「クラン・タータン」、軍隊が身につける「ミリタリー・タータン」、地域に根差した「ディストリクト・タータン」、王室のための「ロイヤル・タータン」、組織や企業が作成した「コーポレート・タータン」など、さまざまな種類があります。
本展ではそうしたタータンの定義、歴史、文化的背景を、100種類以上の布地や19世紀のファッション画、現在スコットランドで活躍するデザイナー6名によるファッション、日本との関係を示す資料など約250点で紹介します。神戸開港150年を機に神戸市の商業者有志が中心となって企画・考案した「神戸タータン」も要チェック。また、本展オリジナルの「ミント・タータン」グッズや、海外のタータン・グッズが販売されるのも見逃せません。料金は一般1000円。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)