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新曲が話題騒然 ISSA「それを突破口に伝えたい」

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新曲『U.S.A.』がSNSを中心に「ダサかっこいい」と話題沸騰中のダンス&ヴォーカルグループ・DA PUMP。ユーロビートナンバーに乗りまくるMVが公開されるや、中毒者を続々放出(公式MVの再生回数は732万回を突破!)。結成から21年。かつて「悩める街で見つけたパラダイス」と歌っていた若者がついに見つけた、ナナメ上すぎるパラダイス。そんな『U.S.A.』について、ボーカルのISSAに話を訊いた。

取材・文/田辺ユウキ 写真/河上良


「どんな音でも、あらゆるチャレンジができる。それが強み」(ISSA)

──シングル『U.S.A.』はSNSを中心に社会現象的な盛り上がりになっています。DA PUMPとしても、新しいリスナーが大きく増えた感触はありますか?

ミュージックビデオの再生回数の多さを見ると、増えたかなという気がします。実際、リリースイベントでも人が増えてきていますし、とてもありがたいです。

──ネット上では「DA PUMP、復活」「再ブレイク」なんてワードが使われたりしています。ISSAさん自身は舞台出演(7月からはミュージカル『ピーターパン』に出演)などがありますし、DA PUMPもちゃんと活動しているので、そういった言葉は心外に思えたりしませんか?

いえいえ、全然ないです。メンバーが7人になって10年が経ちますけど、確固たるヒット作がないので。だから、その人なりの見方、評価でいいんです。自分たちが活動を続けることには変わりはないし、どんな表現をしていただいても、「ありがとうございます」という気持ちです。

──確かに、DA PUMPは2010年代に入ってからは、シングルのリリースはこの『U.S.A.』を含めて3枚だけなんですよね。

そうなんです。前作『New Position』から3年半が経っていて、その間も曲は作ってはいたんです。でも、もっとブラッシュアップしたかったり、デモの段階で止まっていたりと、世に出ていない作品もいくつかあって。リリースはかなり間が空きましたが、いろいろ制作をしながら次の一手に繋がるものを探っていました。

──制作には戦略があるじゃないですか。「今回はこういう作品だから、次はこうしよう」とか。ただ今回の『U.S.A.』はその流れにはない、突然変異な爆発力な気がします。

一気に違う方向にいきましたね(笑)。でもグループの自負として、音があればパフォーマンスはできる。どんな音でも、あらゆるチャレンジができるし、その準備はいつもしています。それはやはり長い間、m.c.A・Tにプロデュースをしてもらっていることが大きい。A・Tサウンドって、本当に幅広いんですよ。だから4人組の頃から、どんなものでも対応できた。その上で、ストリート時代のダンスもちゃんと継承し、すべて生身で表現していた。それが自分たちの強みなんです。

「モールツアーは、初心を忘れず活動できた空間。本当にやって良かった」(ISSA)

──1997年の華々しいデビュー以降、5年連続の紅白歌合戦出場などからメインストリームを走りながら、2014年には無料モールツアー(ショッピングモールを巡るライブツアー)を実施されていましたよね。DA PUMPはデビューの頃から完全に「テレビのグループ」だったので、驚きました。

グループをスタートさせてすぐに、ありがたいことにみなさんのご協力があって、良い時代を過ごさせていただきました。でも逆にその頃は、お客さんに近い場所でパフォーマンスをするという部分まで行き届かなかったですよね。テレビやライブの毎日だった。そう考えるとメンバーが変わり、7人になってから、「今までとは違うことをやらなきゃいけない」と試行錯誤を始めた。そこである種の反対を押し切る形で、モールなどでライブをやらせていただくようになりました。本当にやって良かった。どんな場所でも、どんな音楽でも、自分たちのパフォーマンスができるという強みになりました。そうやって7人が成長できたんです。

──やはり反対はあったんですね。確かに、DA PUMPのようにキャリアが長くなってきたグループは、デビュータイミングでおこないがちな無料のモールツアーは積極的におこなわない印象があります。

そういった部分での、周囲の反対は確かにありました。ただ、僕以外のメンバーはまだまだグループとして経験が浅いから、キャリアとか関係ないんですよね。新人みたいなもの。モールツアーも、僕自身「やりたい」と言ったことだし、だからこそみんなと同じように若手の気持ちで動くことができたんです。あのモールツアーは、初心を忘れず活動できた空間です。また、そのときに自分たちのパフォーマンスも見つめ直すことができたので、現在こうやって『U.S.A.』を突き抜けるような感じでできるようになったんです。

──ダンスのあり方もかつてと変わったように思うんですが、時代によって見る人のウケ方が変わってきたからでしょうか。

DA PUMPに関して言えばベースは根強くあります。ストリートダンスのカラーはちゃんと残しています。ただ、やはり時代の流行りはありますね。そういうトレンドの要素を組み入れていく必要性は考えました。自分たちのベースにあるものと、新しいものを融合させて、表現できるのがこのチームの強み。「いいねダンス」もノリから生まれた動きですし。1回見たら真似ができるような分かりやすさが、今回はハマったのかな。

──DA PUMPがデビューした2000年前後のストリートダンスって、それこそ超絶なテクニックの応酬の時代でしたよね。もちろん今はさらにアクションは進化していますし、それを見る感動は変わらないですけど、やはり「みんなが真似できる」という共感、共有の時代になったのかなって。まさに「いいね」がしやすいようなダンス。

それも1つのパターンですよね。ダンスというより、まさにノリに近い。遊びの感覚から新しいものが生まれていく。『U.S.A.』のそういう部分を突破口として、DA PUMPの技術力の高さや、色々な取り組みを伝えていきたいんです。



「男は40からですよ。良い熟し方をして、生きていけますよ」(ISSA)

──ISSAさんは12月で40歳という区切りの年齢を迎えますが、30代最後にしてのこのビッグヒットをどう捉えていますか?

男として生きている上で、僕は「40歳」というのが一つのテーマだったんです。歌、ダンス、ミュージカルなど、そういう部分をもっと強化できる年代にしようと考えていました。『U.S.A.』のおかげですごく良いスタートが切れそうです。

──『U.S.A.』ってみんなが褒め言葉として「ダサい」と称するじゃないですか。で、40歳という年齢は、体型も崩れる人が少なくないし、体力が落ちたり、自然現象的に「ダサい」に近づいてしまう。だからこそ、40歳くらいになってくると、この「ダサい」って言葉を易々と受け入れられないんじゃないかなって思うんです。

あ、と言うか『U.S.A.』をまず「ダサい」と思ってないんですよね! みんなそう言うけど、「そんなにダサいかな?」って。確かに、あのジャケットも「まあ、ダセーかな」ってなったけど。

──『U.S.A.』で検索をかけたら、「ダサい」が最初の方に出てきたりします。

まあでも、みんなが言うならダサいのかなあ・・・。ただ、それこそ体力でも見た目でも、自分なりにダサくならないように努力していれば、あえてダサい方向に行ったとしても、ちゃんと人に見てもらえたり、楽しんでもらえたりするダサさがあると思うんです。それにやっぱり、男は40からですよ。良い熟し方をして、生きていけますよ。

──僕はハタチくらいのとき、40歳くらいのオジさんが言ってくることを1番鬱陶しく感じていました。たとえ正論であっても、すんなりと聞き入れたくはなかった。だから、「40歳にはなりたくないなあ」とずっと恐れています。

まさに、それは僕もありました。「オジさんには、どうせ言っても分かってもらえないよな」って。口には出さなかったけど、でも感情として持っていました。ただ仕事柄、大人と接する機会が増えてコミュニケーションを取るにつれて、少しずつそういう気持ちは和らいでいきました。「この人も、仕事上で言わなきゃいけないんだよな」と理解もできるようになったし。そして年上の人たちを、いい兄貴に見えるようになった。振り返ってみると、自分も随分変われた気がしますね。

「コールが始まった瞬間に、これは絶対1回止めてやろう!と(笑)」(ISSA)

──そういえば、先日の発売記念ライブでは、曲の合間に掛け声をはさむ、アイドルではおなじみの「コール」が巻き起こりましたよね。ISSAさんが1回音を止めさせた動画もSNSで話題になっていました。

ちょうどあの日は、モー娘。の演劇女子部の舞台公演も同じ館内であって、ハロプロのファンもたくさん来ることが分かっていたから、「これはやばいことになるぞ」と事前に察するものがあったんです。ライブが始まる前には、「コールはこういう風にしましょう」と、DA PUMPのファンとモー娘。のファンの間でも認識を共有しあっていたようで、物凄いコールが来ることは覚悟していた。でも、それをすんなり受け止めるのも、面白くないじゃないですか。僕は、そういう天邪鬼なところもあるので(笑)。ちょっとでも「足りないな」って感じたら、音を止めてやろうと考えていた。で、コールが始まった瞬間に「来た、来た、来た!」と思って、でも「これ、絶対に1回は止めてやろう!」って(笑)。

──そうだったんですか!

そこでバッと止めたら、お客さんも「えーっ!」と声が上がって。僕も気持ちが高ぶっていたから、「いや、もっと声出せるだろ!」って。そして次やったら、もうバコーン!って、会場内のテンションが大爆発したんです。

──映像を見ていても言い得ぬ感動がありましたよ。DA PUMPがハロヲタの手を引っ張った瞬間ですから。

僕らも、本当に良かったなって思っています。『U.S.A.』はハロプロの曲の雰囲気に近いという噂が広がってブレイクしたものですし、もともとハロプロのみなさんもそういう曲を長年、真剣にパフォーマンスしてきた。多くの人が、そういう彼女たちの姿を今の僕らに重ねてくれたのかなって。だからいつか、コラボができたらいいなと希望しています。

──いや、そりゃもう舞台裏ではきっと話が進んでいるはずですよね。いろんな大人が動いていることでしょう。

ハロプロとコラボができたら絶対におもしろいですよね。特に、毎年年末にはいろんな大きなものがありますから、そういうところでやらせてもらえるチャンスをいただけたら嬉しいですよね。僕からはこれ以上のことは言えないですけど!


(エルマガジン)

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