俳優業も好調、三代目JSB山下健二郎「好きを貫く」

乃木坂46を卒業した深川麻衣が初主演を務める映画『パンとバスと2度目のハツコイ』。恋愛映画の旗手として注目を集める今泉力哉監督による完全オリジナルラブストーリーで、深川の初恋相手を演じるのが、三代目J Soul Brothersのパフォーマーとして活躍する山下健二郎。近年、俳優としても活動の幅を広げている山下に、話を聞いた。

■「たもつは、自分の素の部分を切り取ったような姿」(山下)

──この物語は、こじらせ女子・ふみ(深川)が、その初恋相手・たもつ(山下)と偶然再会したところから始まります。「結婚」をテーマとした、コミカルでちょっと切ない今泉ワールド全開の恋愛群像劇ですが、この作品に出演が決まったときの心境はどうでしたか?

台本を読ませていただいて、すごく不思議な世界観だなと。どういう映像で、どういう恋愛をしていくのかが全然想像できなかったっていうのが率直な意見でした。それから今泉監督のほかの作品を見させていただいて、世界観や映像美、空気感の虜になってしまって。ぜひこの作品はチャレンジしたいなって一気に思いました。

──山下さんは、パフォーマーやラジオパーソナリティー(オールナイトニッポン金曜担当)のイメージから、明るくハツラツとした印象だったんですが、劇中では、別れた奥さんのことをずっと思い続けるバスの運転手の演技が、かっこ良すぎず自然で、良い意味で普通のバスの運転手にしか見えませんでした。役作りはどのようにされたんですか?

ははは(笑)、ありがとうございます! 普段ライブなど華やかな場でパフォーマンスさせてもらっているので、この役に入る前にはなるべくそぎ落として、日常生活のなかの素の部分を切り取ったような、自分の姿を見せたいなと。なので、ふと外をぼーっと見ている時とか、ご飯を食べている時とか、自分がリラックスしてる時の感じを覚えておいて、演じました。服装とか髪型もバチッと決めるよりかは、なるべく地味な感じに仕上げて役作りしました。

──ふみと一緒に出していた優しいほんわかした空気感や、少し不器用な部分もあるたもつは山下さんの素の部分に似てるんですね。好きだから好き、というたもつの恋愛・結婚観についてはどうでしたか?

たもつの結婚観は正直共感できなかったですね(笑)。バツイチ子持ちで、奥さんに浮気されて・・・というのを聞いてもまだ好きっていう自信は僕にはないかな・・・そこまで裏切られたら立ち直れないです。でも、この作品をきっかけに、いろんな結婚観があるんやなって勉強になりました(笑)。

──昨年はdTV・FODドラマ『Love or Not』で初主演、Huluで配信されたドラマ『漫画みたいにいかない。』では、東京03とのシチュエーションコメディの演技も話題になりました。どちらかというと三枚目の役が多かったので、今回はこれまでとまったく異なる役柄だったんじゃないかなと。

そうですね、全く違いましたね。この作品を経て自分の自信にも繋がりましたし、今までの僕のイメージを良い意味で裏切ることができてすごく良かったです。今泉監督は長回しが多いんですけど、セリフのやり取りだけじゃなくて、感じた間の時間をたっぷり取って大丈夫という感じだったんですけど、そういう経験があまりなくて。テンポの良い作品がこれまで多かったので、最初はすごく戸惑いました。でもやってるうちに、人と人が会話したときに普通はこれくらいの間があるよなって思って演じたときに、映像で見ると違和感がなかったんですよね。それが気持ち良かった。恐れず間を取ろうと思いました。

■「無理せず好きなことを貫いて、これからもやっていきたい」(山下)

──今回は俳優として映画に出演したわけですが、山下さんにはダンサー、パフォーマーという面もあります。表現という点で、パフォーマーとの違いはどう感じていますか?

最初演技やり始めたとき、ダンスと演技って通ずるものがあるのかなと思っていたんですけど、まっっったく。まったく別物だと思いました(笑)。ダンスはやっぱり音楽を感じて、そのときに感じたパッションだったりフィーリングだったり、あとは今まで積み重ねてきた練習だったりが成果として出ると思うんですけど。演技に関しては答えがないというか。まったく答えがないなかで『自分がこれや!』って思うものを信じてやってるような気がしてて。

──自分が信じるものを、と。

自分に合ったやり方を貫くのが、正しいのかなと思っていますね。でも、自分で納得してここまでやなって線ひいちゃうと成長しない。やっぱり結局は視聴者の方だったり、映画館に足を運んでくれる人が評価してくださるものだと思います。世の中の人に認められる演技をすることが、一番重要だなと。

──感想などはどうやって受け取ってるんですか?

あんまりツイッターとかそういうのを調べたり、ネットで見たりはしないんですけど(笑)、友だちに感想聞いたりして、参考にしてます。あと、メンバーからも聞いたりしますね。でも演技論に関しては一切話さないです。こうしたほうがいいとかは、人それぞれだと思うんですよ。なのでどっちかというと、客観的に見て現場がどうだったとか、あのときどういう風に撮ったん?とか技術面で気になったところを話したりします。

──三代目J Soul Brothersのメンバーのみなさんも俳優として活躍されている方も多いので、刺激になりそうですね。山下さんのパフォーマーとして、俳優としての今年の目標は何ですか?

グループも新しいことにチャレンジする年だと思うので、アルバムのリリースだったり、変わらず新しいものにどんどんチャレンジして、世の中の方に楽しんでいただけるようなグループに成長したいなと思っています。個人としては、映画やドラマにももちろん出たいですし、ラジオのパーソナリティもやらせてもらってるんですけど、喋ることもすごく好きなので、機会があれば自分がMCを務めるTV番組もやってみたいです。いろんなところにチャレンジして国民的なエンターテイナーに一歩でも近づけるように努力したいなと思います。

──山下さん趣味多いですし、なんでもできそうな気がします。

ははは! いや、なんでもはできないですけど(笑)。僕がひとつモットーにしてるのが、自分が無理してるか無理してないかをちゃんと考えて、『好きなことを仕事にする』っていうのが僕の一番の生きる道だと思っていて。無理せず好きなことを貫いて、これからも楽しんでやっていこうと思います。

(Lmaga.jp)

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