刀女子必見!大阪で金工の粋を尽くした刀装具展

「刀剣女子」「刀女子」ら、女性の日本刀ファンが昨今、急増。そんな方々に見てほしいのが、「大阪歴史博物館」(大阪市中央区)で1月27日からおこなわれる『鏨(たがね)の華』展です。

同展のメインは刀本体ではありません。鐔(つば)、目貫(めぬき)、小柄(こづか)、縁頭(ふちがしら)といった刀剣外装の名品を紹介する展覧会です。日本刀は戦の道具なので、外見よりも実用性が大事です。しかし、戦国時代が終わり太平の江戸時代に入ると、刀剣にきらびやかで細密な装飾が施されるようになりました。大阪生まれの実業家・光村利藻(みつむらとしも:1877~1955)はそうした刀剣・刀装具に魅入られ、3000点以上の一大コレクションを形成、そして刀装具の名品を集めた図録『鏨廼花(たがねのはな)』を刊行しました。

その後コレクションは明治42年(1909)に光村の手を離れ、一括して初代・根津嘉一郎(政治家・実業家、数々の鉄道会社の設立に関わり「鉄道王」と呼ばれた)のもとへと渡りました。現在も「根津美術館」(東京都港区)には約1200点が伝わっており、日本最大級の刀装具コレションとなっています。

本展では、「根津美術館」所蔵の光村コレクションの作品を中心に、刀剣や絵画資料も含めた約200件が紹介されます。なかには、40年ぶりに一般公開される「重要文化財 聖衆来迎図大小揃金具」といったレアものも。これだけの品々をまとめて見る機会は滅多にないので、日本刀ファンは必見です。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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