京都・旧三井家下鴨別邸で、光のアート

京都・下鴨神社の南側にある「旧三井家下鴨別邸」(京都市左京区)。この貴重な建築遺産を舞台に、「光」をテーマにした美術展『光の現代美@旧三井家下鴨別邸』が、12月15日からおこなわれます。

三井家共有の別邸として大正14年に建てられたこの建物は、明治から大正期の大規模邸宅の屋敷構えが良好に保存されており、高い歴史的価値を有していることから、平成23年(2011)に重要文化財に指定されました。同展は「昼の部」と「夜の部」の2部で構成されており、「昼の部」は建物内での作品展示です。通常は非公開の主屋2階や茶室を舞台に、現代美術の金氏徹平、三嶽伊紗、木工芸の村山明、染織の吉岡更紗、鏡師の山本晃久、中国人作家の孫遜と?申義ら10名が作品を披露します。簡素な美しさを誇る建築と、現代の表現者たちの息吹がどのように呼応するのか、興味がつきません。

一方「夜の部」では、初の夜間開園となる庭園を散策しながら、望楼をいただく建物全体と庭園のライトアップが楽しめます。このライトアップを担当するのは美術家の高橋匡太。彼は光を用いたパブリック・プロジェクションやインスタレーション、パフォーマンスで知られる作家で、今回は日本の伝統色を駆使した光の表現が見られます。また、来場者1人ずつに提灯が手渡され、建物の光に連動して反応する演出も見逃せません。

会場の旧三井家下鴨別邸は下鴨神社にほど近く、鴨川デルタや京都御所へも歩いて行けます。また京阪電車・叡山電鉄の出町柳駅から徒歩5分とアクセスも良好。冬の京都観光も兼ねて出かけるのにおすすめです。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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