パスが回せてシュートが打てる役者とは

TVドラマの脚本家としても活躍する京都の劇団「MONO」の主宰・土田英生。彼自身が「代表作のひとつ」と言うコメディ『きゅうりの花』を、自らのプロデュース企画『土田英生セレクション』で7月~8月に東京・大阪で上演する。土田と、本作に出演する「ヨーロッパ企画」の諏訪雅が、大阪で会見を行った。

今回のキャストは、土田いわく「パス回しもできて、シュートも打てる人」ばかりだ。「MONO(の劇団員)は全員アンサンブルの演技なので、(台詞の)パス回しは上手いけど、たまに『その台詞いい!』って思わせてほしい所でも淡々と言っちゃうんです。ゴールの近くまで行っても、シュートを打とうとしない(笑)。なのでここでは、いい台詞の見せ方を知ってるような方々をお呼びしました」と自信を見せる。

そのひとり諏訪にいたっては、「ヨーロッパ企画はMONOと土台が似てることもあって、彼もシュートを決めようとしない。今回は決めてもらえたら」と期待を寄せる土田。一方の諏訪は、自分の役について「笑ったり怒ったりの感情がパッと切り替わる人。僕とはまったく違う人だし、踊りがあるのも難しい」と話す。また今年に入って、何と30kgのダイエットに成功したという諏訪。「太ってる人を、横柄に理屈を言う役にするのが面白いと思ってたのに、普通の人になって・・・」と土田は嘆いた。

本作は、1998年にMONOで初上演。過疎の町の青年会メンバーが、町おこしのイベントを企画する中で起こる、悲喜こもごもの人間模様を描いた群像劇だ。土田は、「嫁取りに悩む男とか、田舎になじめない女性とか、人物を描いている。そういうのを久々にやりたいと思いました」と話した。大阪公演は8月11日~13日に、「ABCホール」(大阪市北区)にて。チケットは前売3800円ほか、各プレイガイドで発売中。

取材・文/吉永美和子

(Lmaga.jp)

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