舞台で疲労骨折するアマヤドリ、初の兵庫公演

東京を中心に活動し、昨年活動15周年を迎えた劇団アマヤドリ。5月26日~28日に「アイホール」(兵庫県伊丹市)で『非常の階段』を上演するのに先立ち、主宰の広田淳一と大阪出身の劇団員・一川幸恵が来阪した。劇団員が疲労骨折することもあるという彼らの過酷な舞台について話を訊いた。

作・演出をつとめる広田は、本劇団の特徴を「割とシリアス寄りのモノを作る傾向にある。演出としては最低限の装置のなかで、いろんな風景を立ち上げていく。さっき部屋だった舞台が全然違う場所に見えてきた、みたいなことが無理なくお客さんに想像してもらえると思う。最後には群舞として踊りのシーンもあり、舞台表現ならではのおもしろさが、観る人にとって来た甲斐のあるものになっているのでは」とアピールした。

ダンスシーンについて一川は、「アマヤドリのダンスは、最後の方にあることが多いんですけど、それまで役としてやってた自分から、ちょっとずつその役がはがれてただの役者に戻って踊っていく感じになるのがすごい素敵で、とても開放感がある。汗だらだらになりながら、光浴びて一生懸命動くのがとっても楽しいんです」と話すが、以前の舞台では疲労骨折したこともあるという。広田は、「最初に振り付けたときはこの動きだと大丈夫だと思うんですが、同じ所に負荷がかかるので終盤の頃には疲労がたまって・・・。ロングランが終わった頃には役者2人が疲労骨折してました」と自らの過酷な演出に反省していた。

本作は、振り込め詐欺結社のメンバーが、ある家庭に居候することで見えてくる葛藤や家族の在り方を、太宰治の『斜陽』をモチーフに描く物語。「詐欺被害が増大した2014年に特殊詐欺と日本の家庭の移り変わりを同時に描き、そこに若年層の貧困の問題も絡めて書いた。問いかけを多く含んだ作品になってる」と広田。様々な舞台表現に挑戦する彼らのステージに期待したい。チケットは一般3000円、学生1500円、会場ほかで発売中。

(Lmaga.jp)

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