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大阪の淡路東宝劇場、60年の歴史に幕とじる

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これも時代の流れか・・・。大阪・阪急淡路駅近くの商店街にあるミニシアター「淡路東宝劇場」(大阪市東淀川区)が、今年5月をもって60年の歴史に幕を下ろすことに。その創立者のひ孫であり、劇場の企画営業主任をつとめる櫻田昌代さんに話を聞いた。

「60年前は1階建ての木造平屋の映画館だったんです。大物の俳優さんが来たり、封切りの日は扉が閉まらない状態で、光が差し込んでるなかで映画を観てたり、そんな時代があったと先代社長の父が言ってました。私が4歳くらいのときかな。座るイスがなくって、スクリーン前の舞台に三角座りして観てた時代もあったんです。あれは高畑勲さんと宮崎駿さんの『パンダコパンダ』(1972年公開のアニメーション映画)やったと思うんですけど、面白かったな~」と櫻田さん。「淡路東宝劇場」の映写室には、デジタル設備のほか、フィルム用の映写機を完備。映写技師は昌代さんの弟で、現社長は昌代さんの叔父さん。60年間、櫻田ファミリーでこの映画館を営んできた。

今後の「淡路東宝劇場」については、「閉館後については、まだ何も決まってません。テレビ局さんとか、ロケで使わせてくださいって来るんですけど、年式の割に館内がキレイ過ぎるって帰られるんです。50年前に鉄筋2階建てに建て替え、修復を繰り返し、良い状態を保ってきました。じーっと眺めれば眺めるほど、『我が家』ながら贅沢でステキな造りだなって思うんです」と櫻田さん。

シネコン増加や映画レンタル、ネット配信などが増えるにつれ、ミニシアターが減っていくのは時代の流れだが、古き良き文化が減っていくのは寂しいもの。昭和にタイムスリップした気分と閉館する名残惜しさが、映画のラストをより引き立ててくれるはず。同館は5月末まで営業となる。

取材・文・撮影/宗久篤司


(エルマガジン)

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