超特急デビュー5周年「発車したばかり」
2011年に結成され、ダンスミュージックをベースとした楽曲とフォーメーションダンスを武器に、今年CDデビュー5周年をむかえた男性7人組グループ・超特急(ちょうとっきゅう)。それを記念したシングル『超ネバギバDANCE』が4月26日に発売された。路上ライブからスタートしたが、今年は「日本武道館」での追加公演も決定するなど、今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの彼ら。この5年間について、来阪したボーカルのコーイチ(22歳・お父さん担当)、ダンサーのリョウガ(22歳・ガリガリ担当)とユースケ(21歳・元気担当)に話を聞いた。
「初めて僕たちのパフォーマンスを観た人が、違和感を感じるようなグループ」(リョウガ)
──5周年おめでとうございます。改めて、超特急というグループについてお伺いしてもいいですか?
リョウガ「もちろんです! ?まず、史上初のスタイルでして、メインダンサー&バックボーカルグループっていうのが超特急で。ダンサー5人がセンターの前のほうで踊り、ボーカルがサイドのスピーカーの隣など、後ろで歌うという、初めて僕たちのパフォーマンスを観た人が、違和感を感じるようなグループです。あともうひとつの大きな特徴として、ファンの方々を『8号車』と呼んでいて、僕たちメンバー1~7号車と8号車、合わせて超特急なんです!」
──メインダンサーとバックボーカルグループって斬新すぎて最初「どういうことやねん」って思ったんですけど、そのコンセプトを最初に聞いたときはどう思いました?
コーイチ「僕らも、最初どういうことやねん、って思いました(笑)。前例がなくて初めての形態で、本当に僕たちはサイドのスピーカーの横で歌ったりしてたので、みんな観てくれてるのか?って不安ではありました。ボーカル2人は関西出身なんですけど、ダンサーの5人は東京にいたので、ボーカルがいない状態でライブをしてたこともあったんですよ。そういうときは不在メンバーを印刷したバックパネルを立てて! それで当時のスタッフさんからステージの写真とともに『バックパネルでも全然大丈夫だね』って送られてきたときに、バックボーカルって必要なんか!??って本気で思ったりしました。でも、だんだん試行錯誤を重ねて、形にしていったって感じですね。僕たちにしかできないと気づいたというか」
──確かに、ほかでは見たことのないスタイルですよね。
リョウガ「目指してるところとしては、もう『超特急』というジャンルを確立したくて、今までライブでも、みなさんが想像するようなことはしてこなくて。何にでも挑戦していきたい気持ちがある。ダンスのなかで白目剥いたり変顔したり、変わったダンスも多いし、『かっこいいけどちょっとダサい』って言われてます」
──ここ数年、ほかにも男性グループの活躍も多くなってきましたよね。一緒に番組に出たり、比較されることもあるのかなと思うんですけど、そのなかでも『超特急』の、ほかのグループにない魅力は何だと思いますか?
リョウガ「1番はライブと思ってまして、それこそ8号車であるファンもメンバーっていうのはもちろん、曲のなかでの一体感が、ほかのグループのなかでも一目置かれる存在になってるんじゃないかなと思います。ステージでも、普通はやらないんじゃないかということをやったりしますし。たとえば、けん玉やテーブルクロス引き、組体操、女装・・・ほんとにいろんなことをしてきました。なかでも印象深いって言われるのが、2年連続で出演したハロウィンイベント。メンバー全員それぞれコスプレをしたんですけども、それがガチすぎるっていう(笑)」
──それ見ました! みなさんがジブリのキャラクターになりきったやつですよね。特殊メイクやコスプレをやりすぎてて、イケメンなのに顔を見せる気なくて、笑いました。
リョウガ「そうです! ?僕がカオナシをやって、ユースケは巨神兵、コーイチはトトロで」
コーイチ「ガチだから、顔に色をがっつり塗っちゃうんですよね(笑)」
リョウガ「8号車の人たちですら、仮装してるのが僕たちって気づかないこととかあります(笑)。7人いるから『あ、超特急じゃね?』って推測するっていう(笑)。でもそういう反響というか、超特急を知らない方々が僕たちを見て『なんだ今のは?』ってなって調べたり、アクションをしてくださるのが本当に快感で。ほかのフェスとかでも、『バッタマン』という超特急を代表する曲があるんですけど、ユースケが終始叫び回るので、ほかのアーティストさんのファンみなさんびっくりするとか(笑)」
──ライブ映像見ましたが、ずっと全力でヒャー!ヒャー!って叫んでて、笑ってしまいました。
ユースケ「叫んで叫んで、叫びまくりです。あの奇声でどれだけの方に、超特急を気になってもらえただろうかと、それを狙って」
コーイチ「狙ってなかったら怖いわ(笑)」
ユースケ「最初のころは、狙ってなくてやってたんですよね」
コーイチ「狙ってなくてやってたの!?(笑)」
ユースケ「もうね、自分が楽しけりゃいいやみたいな感じで、ヒャー!って。でも、それがなんかネックになるというか、『あの叫んでるやつは何者なんだ』って話題になったらしくて、うれしくて。じゃあ僕が超特急の入り口的存在として、ずっと続けようと」
(コーイチとリョウガが顔を見合わせ)
コーイチ「ちょっと待って、ネックってなに? 大問題って意味じゃない?(笑)」
ユースケ「あ、ネックじゃない、ウォーマー?」
リョウガ「あたたかい。どういうことだよ!」
ユースケ「そんな存在になれたらいいなっていうね? ?あたたかい、超特急の必須ネックになるような」
コーイチ「それを言うなら、フックね!(笑)」
リョウガ「そんな感じで、ちょっと気になって超特急を調べたときに、超特急は数十曲もの曲があるんですけど、バラードもあればロック調もあるしって多ジャンルなんで、どんな人でも絶対に1曲は好きな曲が見つかると思います」
「僕たち7人の色は、絶対にほかのグループに出せないので、負けたくない」(ユースケ)
──みなさんライブ中だけじゃなくてミュージックビデオでも、変顔めっちゃしますよね(笑)。「かっこいいけどちょっとダサい」っていう男性グループ、珍しいですよね。
リョウガ「そうですね、かっこいいだけじゃないっていう。でも結成当時は、自分たちがダサいということに気づいてなくて」
ユースケ「ちょっとずつダサくなっていったんです。1stシングルの『TRAIN』では最後にメンバーのユーキが薔薇を食べるシーンがあるんですけど、なんかかっこよく見えるけど、あれ?っていう風に思わせたりだとか、『Shake body』では全員真顔でなぜかトレーニングしてたり、『Believe×Believe』のサビでは感電したみたいに白目をむいて踊ったり」
コーイチ「『ダサい』を真剣にやるということを、必ずライブに立つ前は頭に置くようにしてます」
──これまでのミュージックビデオ、私初めて拝見したときはただただ戸惑いしかなくて。終始「え?え?」ってなりました(笑)。
リョウガ「あ、それ最高ですね!」
ユースケ「こんなグループ見たことありますか?って言われたら、ないですよね!?」
──・・・ないですね。
コーイチ「そういうしかないですよね(笑)」
リョウガ「誘導尋問(笑)」
──最初は路上ライブでの活動から始まって、日本青年館、全国Zeppツアー、東京国際フォーラム、国際代々木体育館・・・と、この5年で会場の規模がどんどん大きくなって、それに伴ってライブ動員数の伸びがすごいですが、実感はありますか?
ユースケ「だんだんと超特急が広がっていってるんだなって実感はありますけど、僕たちにとってはここから第一歩が始まったって思ってます。まだまだ僕たちは下っ端です、はい」
コーイチ「下っ端?(笑)」
ユースケ「駆け出しグループです! これからです」
コーイチ「まだ発車したばかりって感じですね。でも、とにかく楽しくやってきたのが伝わってきたかなって思いますね」
──ほかの男性グループもたくさん出てきて、新世代の男性グループが盛り上がってきてるなって感じるんですが。意識はしますか?
ユースケ「絶対負けないです! 僕たち7人が持っている色は、絶対にほかのグループに出せないような色なので。負けたくないですし、このニューシングルでてっぺんをとって、ほかの男性グループのみなさんに見せつけたいなっていう。『超特急来たかここまで、第一歩踏み始めたぞ、ンーーー!』ってなるようなね、パフォーマンスを」
コーイチ「なんで最後擬音語やねん、もう~!」
リョウガ「すごい途中までいい感じだったのに~(笑)」
ユースケ「みなさんが焦ってしまうようなグループに・・・なるよな?!」
コーイチ「・・・はい。ハハハ! 誘導尋問その2やん(笑)」
──そんな気合の入ったニューシングル『超ネバギバDANCE』。超特急というグループ名にちなんで、これまでも国内外の電車と連動した活動もしてきましたが、今回は鉄道発祥の地・ロンドンの高速列車「ユーロスター」とコラボレーションしたということで。「キングス・クロス駅」で車両を借り切って撮影したり、街中でもミュージックビデオを撮ったりしたそうですね。
ユースケ「世界の超特急とコラボできて、うれしかったですね!」
リョウガ「日本も全国開通(イベントで訪れること)してないのに世界に行ってしまうという、勢いがありすぎるところがまた、超特急らしくて突っ込みどころがありますよね」
──このシングルがきっかけで、乗車する(ライブに行く)ファンの方も多いと思うんですけども、ライブで一緒に楽しむためのポイントなどがあれば教えてください。
ユースケ「この楽曲には合いの手のようなコールがあるので、盛り上がるのは間違いないんですけど、ダンスもすごく魅力的で。Bメロのところで僕たちが『超超ダンス』ていう、壁を登っていくような振付をしてるんですけども、そのダンスもぜひみなさん一緒にしていただけたら、なお盛り上がると思います。サビでは、尻文字ダンスみたいなのもあります。背中を向けてファンの方々にお尻を見せる男性グループなんて、僕たちしかいないだろうな!」
コーイチ「歌は、今回はディスコを使ったりとか、ユーロビートっぽかったりと懐かしい感じもあるので、みなさんひっかかるところはあるんじゃないかなと思います」
──超特急さんの曲って、聴いたらライブの光景が思い浮かぶというか。ミュージックビデオもすごくおもしろいので、そこから好きになるのはもちろんですけど、やっぱりライブを見てほしいですよね。
ユースケ「そうですね。特に今回のカップリングを含む3曲は、このツアーが終わって出演するであろう音楽フェスで盛り上がりそうな曲になっているので、ここでたくさん盛り上げて、さらに高いところを目指していきたいなって思いますね」
──4月29日からは21カ所をまわる全国ツアーが始まります。関西だけでも、大阪・和歌山・京都・兵庫とたくさん公演しますね。
ユースケ「初めてですね、約4カ月間こんないろんなところをまわるのは。ありがたいことに、2デイズの大阪公演は完売しちゃったんですけど、兵庫・和歌山・京都はまだ乗車できるんでね(神戸は4月28日18時発売、京都は29日10時発売、和歌山は発売中)。よかったら乗車してほしいなって思います。僕たち超特急ももっとたくさんの人たちにパフォーマンスを見ていただきたいので、とにかくこのツアーをがんばりたいなと」
──追加公演として、6月14日には「日本武道館」公演も決まりました!
ユースケ「まさかですよ。びっくりじゃない?」
リョウガ「たまたま具体的な目標には掲げていなかったんですけど、やっぱり超特急として日本武道館には立ちたいなって思ってたんです。しかもファイナル公演じゃなく、ツアーの途中の地点で叶えることができるってすごいうれしいことですし、6月10日にCDデビューして、その記念でもあるので、やっぱり5周年の集大成を見せたいです。たくさんの8号車の方々と特別な日にしたいと思います!」
(Lmaga.jp)