住職主催、大阪のお寺でジャズライブ
大阪市営地下鉄谷町線千林大宮駅から歩くこと約5分、スリランカ菩提樹のあるお寺「浄願寺」(大阪市旭区)。そこでジャズライブ『Higan de Jazz』が、3月18日に開催された。
「ジャズが大好き」というご住職がプロデュースするこのイベントは、今回が40回目の開催。そもそもはお寺のスペースを何か一般の方に来てもらうために有効活用できないかと考えたことと、ご住職のジャズ好きの熱い思いが合致し、近隣に住む人々と協力して始まったのがきっかけだという。当初はご住職自身がライブ会場の楽屋を訪問し、直接アーティストにブッキングしていたといい、ライブ前やライブ後のご住職のMCもとても楽しく、近年はお寺でのライブ活動がミュージシャンの間で口コミで広がり、多くのオファーが来るそうだ。
今回の出演は東京のジャズシーンで活躍するトランペッター・中村恵介さん率いる「HUMADOPE(ヒューマドープ)」で、日本のジャズの聖地「新宿PIT INN」でのライブも好評を博した、躍動感に満ちた演奏を繰り広げる日本ジャズシーンきっての若手精鋭メンバーが集結。浄願寺ライブでは恒例の親鸞上人の言葉に歌をつけた『恩徳讃(おんどくさん)』のジャズアレンジもバンドのレパートリーかと感じるほどジャズサウンドにフィット。
来場者からは熱い演奏に歓声が起こり、「また来たい」という声が多数聞かれた。浄願寺でのライブは基本的に入場無料で投げ銭制(差し入れ歓迎)なので、ジャズにあまり馴染みがない人も気軽に立ち寄れる。近隣の千林商店街には飲食店も並ぶので、ライブ前に一杯楽しめるのもオススメポイントだ。次回は4月9日の開催が予定されているので、日曜の夜、非日常空間で気軽にジャズを楽しむのはいかがだろうか。
取材・文・写真/小島良太(ジャズライター)
(Lmaga.jp)