ケイバ熱盛ブログ「黒鹿毛のヒール(10月24日)」

 G1の、つい1年前の勝ち馬はなかなか思い出せないのに、一昔前のことは鮮明に覚えている…年配者の『あるある』のひとつだと思いますが、皆さんはいかがでしょう。このブログへ投稿を連発している二十代のユウキこと山本裕貴記者はピンと来ないでしょうが、悲しいかな、いずれ分かる日が訪れます。

 同じ天秤座の長崎デスクが、10月22日の当欄で触れた「広く浸透したニックネームは、恐らく『シャドーロールの怪物』(94年三冠馬ナリタブライアン)が最後でしょうか」との見解に異論はありません。一方、彼との会話で「どの馬がニックネームの最後だったか」の問いに、編集子が挙げたのは92年2冠馬ミホノブルボンの「栗毛の超特急」。

 ただそのことを口にした際、周囲の反応はビミョー…もしかしたら「坂路の申し子」の方がポピュラーだったかもしれません。菊花賞の最終追い切りで、坂路レコード29秒41を記録した翌日、デイリーの1面を飾ったことが思い出されます。生まれる前のユウキは当然知らないでしょうが、当時の栗東坂路の計測距離は500メートルだったのです。

 さて、25日は菊花賞。コントレイルが、史上3頭目の牡馬クラシック無敗三冠へ挑みます。偉業達成の可能性は高いと思いますが、ミホノブルボンが同様に無敗での戴冠を目指した28年前の記憶がよみがえりました。

 大観衆の悲鳴をよそにブルボンを差し切って、大輪を咲かせたライスシャワー。この馬の蹄跡を、運命的に(!?)なぞっているのがヴェルトライゼンデです。2歳時に2勝し、皐月賞で8着に敗れ、ダービーを低評価で好走、菊花賞トライアル2着、直接対決では本番まで4戦4敗…。スタミナに富む血が、何とも不気味になってきました。

 「疾走の馬 青嶺の魂となり」

 これは、京都競馬場パドックのそばにあるライスシャワー碑に刻まれている言葉です。メジロマックイーンに完勝した翌春の天皇賞を含めて、淀の長距離G1で大本命馬を静かに斬り捨てるレースぶりから「ヒール」「刺客」「マーク屋」と称されたものでした。

 11月1日を最後に、23年春まで休止される京都開催。競馬場が生まれ変わる前のラストG1で、ライスと同じ黒鹿毛の魂の走りを、編集子はちょっぴり期待してみようかと-。ちなみに、ユウキの本命馬は…ディアマンミノル!予想に冒険心があって、個人的にはいいと思います。

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