ジョッキーを陰で献身サポート 『バレット』という仕事とは

 先日、弊社の武山記者と競馬終了後に「飯でも食いに行くか~」となった。すると「じゃあ、『バレット』のAちゃん(匿名希望)も誘うわ!」。そんなことがあったので、本日はバレットについて書きましょうか。

 競馬をする方なら、バレットという存在自体は聞いたことがあるはず。ただ「何をしている人なの?」と、その仕事の内容に関してはあまり知らないだろう。実際、ワタクシが競馬記者になった80年代はそんな職業の人は皆無。90年代も数人程度で、21世紀を迎えてから頻繁に見かけるようになった方々とあって詳しいことは知らなかった。そこでいい機会だと思い、Aちゃんにいろいろと教えてもらった。

 バレットとは、簡単に言えば競馬開催日に『騎手のヘルプ』を行う人。競馬へ向かうには斤量、勝負服、帽色などいろいろと事前に用意をしなければいけないものがある。それらをスムーズに運べるようにしているわけだ。

 以前、某騎手に「開催日はレースだけに集中したいから、なるべくほかに考えることを排除したい」と聞いたことがある。まあ、それは当然のことだろう。今では競馬開催日の騎手にとって欠かせない存在となっている。

 Aちゃんは「私はほかに、馬具の手入れ(汚れたブーツの掃除など)とかもしますね」と、各人によって請け負う業務はさまざまのよう。ただ午前中だとレース間が30分くらいしかなく、いずれにしても多忙なはずだ。

 バレット制度は米国で導入され、それを見た関係者が「日本でも!」となって、実現したという。ただAちゃんいわく「アメリカでは鞍をつくる人、馬具の手入れをする人…と仕事を分けて行っているのが普通みたいです」。ということは、それらを一人で請け負っているのだからAちゃんは”本家”よりハードな業務をこなしていることになります。

 ところで「競馬のない日は何をしているの?」と質問すると、「私はほかに仕事をしていますが、専業の人もいますね」。これも、雇うジョッキーによってさまざまなケースがあるようだ。

 そしてワタクシが最も知りたかったのが、「なぜ、バレットはサッカー選手が練習時に着けるようなゼッケンを(業務中)身にまとっているのか?」。それには「検量室がテレビなどで映される機会が多くなって”あの人たちは何者?”とJRAへ結構、問い合わせがきたみたい。それで、ひと目で分かるようにと着用するようになったんです」と教えてくれた。

 今は東京でも中山でも、検量室をファンが生で見られるつくりとなっている。『ゼッケンを着けている人』がいたら、バレットとして働いているんだな…と思ってください。

(馬サブロー美浦支局・玉川 祝)

【玉川の土曜推奨馬=東京6R・アントレーン】

 取材の感触からも1300mの距離こそがベストとの印象。当然、陣営も『東京開催中に何とかしたい』と考えているはず。目イチ勝負といきたい。

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