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ジャパンカップダート

破竹5連勝でダートの頂点
アロンダイト G1初挑戦初V

2006/11/25・東京競馬場

▼ 第7回ジャパンカップダート
1着 
アロンダイト
後藤
2.8.5
2着
シーキングザダイヤ
武豊
1 1/4
3着
フィールドルージュ
吉田豊
1 1/4
   
 重賞ばかりか、G1初挑戦となった7番人気の3歳馬アロンダイトが、5連勝でダート界の頂点に輝いた。好位から直線は内ラチ沿いを伸びてくると、1番人気シーキングザダイヤの猛追を抑えた。デビューから、わずか13カ月。脚元の弱かった馬が成長して、最高のパフォーマンスを演じた。シーキングはG1で9個目の“銀メダル”。
4コーナーで競り合う各馬。アロンダイト(右から2番目)は最内を進む=東京競馬場

 【石坂師感涙「よく走ってくれた」】

 歓喜の涙があふれた。脚元の不安でデビューが遅れたアロンダイトが、5連勝で頂点へと駆け上がった。546キロはJCダート史上最重量。昨年の10月のデビューからわずか13カ月。初挑戦でG1を射止めた。

ジャパンカップダートを制し、アロンダイトの鞍上で雄叫びを上げる後藤浩輝騎手=東京競馬場

  「よく走ってくれた。よく勝ってくれました。我々の想像をはるかに超えて成長してくれています」。石坂師が目頭を熱くした。00年のスプリンターズS(ダイタクヤマト)以来のビッグタイトル。それ以上にその胸を熱くさせたのは、脚元の不安に苦しめられてきた愛馬の晴れやかな姿だ。「550キロからある馬で脚の姿勢が健康的でなかったけど、よくやってくれた牧場や担当きゅう務員のおかげです」。師がそっと肩を抱いた担当の和田助手は涙が止まらなかった。

 04年の朝日杯FS(マイネルレコルト)以来のG1勝ちとなった後藤にとってもうれしい勝利だった。ゴールドティアラで挑んだ第1回は、返し馬で落馬して除外。昨年は自身の骨折で出場すらできなかった。「悔しい思いばかり。今回は思いっ切り喜びたい」と声を詰まらせた。

 レース内容も完ぺきだった。「道中の手応えが良くて、いつゴーサインを出してくれるんだというアクションが伝わってきた」。直線は内ラチ沿いへ進路を取るとエンジン全開。狭いところをグイグイ伸びた。外から襲いかかったのはシーキングザダイヤ。「叩き合いになったけど、並ばれたところでこの馬には負けないという感じがした」。

 01年クロフネ、昨年のカネヒキリに続く3歳馬の勝利。ダート界にその名を残す名馬の横に、その名を連ねた。「ふだんはすごく気が優しくて怖がりな馬が、すごい闘争心を持って勝ってくれた。とにかく、これからも無事にいってくれることが一番」。指揮官は再び、瞳に小さな粒を光らせた。

 【ダイヤ無念…G1で9度目の2着】

 大きなため息が聞こえてくるようだった。シーキングザダイヤは、またしても2着。これでG1通算9度目の銀メダルだ。前2年覇者も、外国馬もいないメンバー。最大のチャンスでも初栄冠はつかめなかった。

 レース運びは完ぺきだった。内5番手追走から3角で外へ。直線でいつ抜け出すか、あとはそれだけだった。「逃げた馬が内を開けちゃったから…それだけの話。普通は開かないよ。ましてやG1だから」。2着を示す自虐的なVサインをしながら検量室から出てきた武豊は振り返った。だがラスト1Fからのたたき合いで重賞初挑戦馬に突き放されたのは事実。言い訳のできない敗戦ともいえる。

 「2着9回というのは逆に立派ですよ。毎回崩れず力を出しているということだから。今日は運がなかった。明日頑張ります」。武豊はジャパンCで、ダイヤは次走が有力視される暮れの東京大賞典で悔しさを晴らすしかない。

 
アロンダイト…牡3歳。父エルコンドルパサー、母キャサリンパー(母の父リバーマン)。馬主・(有)キャロットファーム。生産者・早来 ノーザンファーム。戦績・8戦5勝。重賞初勝利。総収得賞金・180、699、000円。石坂正調教師、後藤浩輝騎手ともに初勝利。

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