1センチ、2センチのために

 馬をコントロールするのは、あくまで人間。もともとの性格もあるとはいえ、教え込めば少なくともレースで苦労するようなことはないと言う。ある関係者は「馬は騎乗者の心を読み取る。例えば、レースでごちゃつくような場面があっても、騎手が次にどう対処しようとしているか、読み取って瞬時に動く。その一瞬の判断が勝敗に大きな影響を及ぼすんだよ。1センチ、2センチを競うんだからね」。人馬一体の訓練は、トレセン内のあちらこちらで見受けられる。そのやり方は厩舎によって違うが、思うことがあって見ていると「さすがだな」というのは、リーディング上位のあの厩舎。こんなところにも気を配っていたのか、と感心させられた。

 馬のメンタル面の考えは、何十年たっても全くブレない勢司和浩調教師。「走らぬなら、走るまで待とう」の精神は、こちらがあきれてしまうほどだ。

【日曜・中山3R・3歳未勝利】

 ◎ショウナンハドル。使い込んでいるが、走ることが嫌いにならないように調整してきたと言う。前走は内々から、直線外へ出したのが裏目となってしまった。前2頭が馬体をぶつけて広がったせいで、さらに外へ持ち出すコースロス。最後は伸びていただけに、もったいない競馬になってしまった。「負けたけど、いいレースをしてくれた。走ることに一生懸命だし、チャンスはあると思う」。相手を広げて狙う。

【日曜・中山7R・4歳上500万下】

 熱中症で大敗を喫した◎スケールアップだが、立て直した効果は大きく、この中間は鋭い走りを見せている。もともと中山ダート1800mを得意としており、昇級初戦でいきなり2着の実績。敗れた相手がグレンツェントなら、相手が悪かったと言えるだろう。単騎で行けるこの相手なら、逃走劇が期待できる。

【日曜・中山12R・4歳上1000万下】

 中山の芝は今開催からCコースを使用。ただ、5日は差し馬の活躍が目立っていた。外差しの馬場なら◎サトノスティングの末脚がはまる。前走は内有利の馬場とスローペースを意識して早めに動く形。それでも最後まで加速力は落ちず、0秒1差3着なら褒められていいだろう。中間もしっかりケイコを消化しており、引き続き好調をキープ。ここは決める。○ヴェラヴァルスターが相手の本線。

(馬サブロー美浦支局長・佐野裕樹)

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