【エリザベス女王杯馬体診断】ラヴズオンリーユー
「エリザベス女王杯・G1」(10日、京都)
出走馬の立ち姿の写真と馬体診断をデイリースポーツのホームページに掲載する大好評企画。馬を見る目に定評のある僚紙・馬サブロー調教班の佐野裕樹(美浦)、竹原伸介(栗東)の両トラックマンが、秋の女王決定戦に出走を予定する各馬をA~D評価しました。週末の予想にお役立てください。
【ラヴズオンリーユー 評価B】
爪の不安でオークス(1着)以来、6カ月ぶりのレース。中5週だった当時と比べると若干皮膚が厚く見える。それでも肩の筋肉は失っておらず、ボリュームのあるトモの丸みも以前のまま。1週前としては十分に合格点を与えられるだろう。
肘と前腕部にうっすらと血管が浮き出ているが、当日にはっきりと見えているようになれば、ほぼ100%の仕上がりになるだろう。首が長く胴長で、キ甲(※1)よりもトモが低い体形を考えれば、芝2000~2500メートルが主戦場。ただ鋭い目つきを見ると、精神的な成長をまだ残している印象だ。(馬サブロー栗東・竹原伸介)
〈1週前追い切り診断〉M・デムーロを背に栗東CWで6F77秒0-36秒5-12秒0(一杯)。水曜の一番時計をマークした。大きく先行する僚馬2頭を直線半ばでとらえると、一気に抜き去って豪快に先着。爪の不安で秋華賞をパスしたが、帰厩後の調整は非常に順調。春先より馬体もひと回り大きく成長しており、本番に向けての心配は何ひとつない。
(※1)「キ甲」とは首と背の境の膨らんでいる部分。幼いうちは目立たないが、成長すると隆起してきてよく分かるようになる。この部分が隆起してよく見えるようになることを「キ甲が抜ける」と表現される。