【競輪】近隣交流実施中に選手たちは不満 同地区同士で競りに「仲は悪なるわ」

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 まずはボートレースから。25日に仕事のため尼崎ボートへ。検温して正門から場内に入ると、噴水池がなくなっていたのに驚いた。インフォメーションコーナーも解体中で、大屋根下ステージもなくなっている。まだリニューアル中のようだ。だが、スタンドに入って驚いた。1階に飲食店、コンビニエンスストアなどがズラリ。名物の多幸焼もスタンド1階に変わっていた。新型コロナウイルスの影響下でも、ソーシャルディスタンスを意識しながら、かなりのにぎわいを見せていた。

 そして、ボートファンはまあまあ高齢のおっちゃんでも、スマートフォンをイジっていた。これは競輪場と違う。競輪ファンは携帯電話を持っていないことが多く、持っていてもフィーチャーフォン。いわゆるガラケーが多く、スマホで車券を買う姿などは見かけることが少ない。新型コロナウイルスの影響で無観客開催時に、ボートは売り上げを伸ばし、競輪は売り上げを下げた要因が、少し見えた気はする。

 もちろん競輪の話題も。開催に新型コロナウイルスの影響は続いており、10月からG3以上は9車立てが復活し、選手のあっせんも全国交流となったものの、F1以下は7車立てのままで近隣交流。S級の選手は従来の競走が増えることを歓迎しているようだが、A級の選手は不満をこぼすことが多い。

 近隣交流は基本、3つに分かれている。北日本&関東&南関東、中部&近畿、中国&四国&九州。3地区に分かれて戦える地域はいいが、問題なのは中部&近畿。7車立ての2分戦になるケースが多いだけでなく、勝ち上がり次第では中部1、近畿6で自力5車だったり、オール中部で自力1車などのケースをよく見受ける。コアな競輪ファンにとっては面白いが、実際に戦う選手にとってはキツいようで、オール近畿で自力1車のときは大阪ラインに兵庫の選手が競り込んだのだ。これには「仲は悪なりますわ」との声が選手間から挙がった。

 そもそも、全国交流あっせんなら、中近ラインとして連係することが多い中部&近畿。この2地区だけで競輪を成立させることに少し無理がある。「もう1地区は入れてほしいわ」との声に、競輪を統括するJKAが応えてほしいものだ。

 最後に競輪の補充について。番組が発表された時点では、補充選手が競輪場に到着しておらず、取材ができないうえ、そのほかの選手も並びについてのコメントがしにくい。ファンから「スポーツ紙や専門紙、ネット記事と実際の並びが違う」との声をよく耳にする。車券作戦が立てにくいのは事実。到着していない選手に携帯電話などで取材することは難しい(管理区域内、外で選手同士でコメントの確認などができないため)。あくまでも私案だが、補充で入る予定の選手は競輪場近くで待機してほしい。もしくはよほどの欠車がない限りは、補充を入れないでほしい。車券を買いやすくするためにも、補充に対しての策を、早急に考えるべきだろう。(関西競輪、ボート担当・森田新吾)

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