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【地方競馬】JRA騎手免許2次試験への準備を進める藤井勘一郎

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 ちょっと古い話になるが、昨年10月11日の大井競馬場ではJRA騎手免許1次試験の合否を巡って、悲喜こもごものドラマがあった。

 6回目の挑戦で初めて1次を突破したのは、期間限定免許で南関東で騎乗中だった藤井勘一郎。そして涙を飲んだのが“マジックマン”の異名を取る世界的名ジョッキーのJ・モレイラだった。

 藤井に関しては後述するとして、モレイラの不合格は当の本人も意外だったようで「ハートブロークン!(心が折れた)。とても残念で、大きなパンチを受けた感じ」と、報道陣の前で涙さえ見せた。

 想像するに、それなりの騎手になってからは、どこの国で騎手免許を申請しても大歓迎で迎えられ、まさか落とされるとは夢にも思わなかったのだろう。その後の進路を問われても「パスしなかったときのプランは立てていなかった」と正直にコメントしていた。

 しかし、そこは世界のモレイラ。当日のメインレースでは交流重賞「レディスプレリュード・Jpn2」をプリンシアコメータであっさり勝利。JRAの筆記試験は通らなかったが、「ハートブロークン」でも本業の競馬は別だった。

 一方、悲願達成へ初めて一歩進んだ藤井は、中卒時に目指していたJRA競馬学校騎手課程入学がかなわず、15歳にして単身で豪州へ。現地の競馬学校で学び、17歳で騎手デビューを果たした。

 もちろん「いつかはJRAの舞台で」の野望を胸に秘め、現地で約10年。その後もシンガポール、マレーシア、韓国など13カ国を回り、韓国では16年にクリソライトでコリアカップを、今年9月にははモーニンでコリアスプリントと当地の最高グレードレースをJRA所属馬で勝っている。

 その藤井勘は1月7日の浦和競馬で3カ月間の限定騎乗を終了。この間10勝をマークし、「今回もたくさんの方々にお世話になりました。これからはJRAの2次試験へ向けてしっかり準備をします」と笑顔で競馬場を後にした。

 馬術実技や面接などの2次試験は今月30日で、合格発表は2月12日。海外での修行を積んで挑む日本人騎手として合格すれば、横山典の兄・横山賀一元騎手以来の快挙となる。吉報を期待したい。(南関東地方競馬担当・関口秀之)

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