樋口由加里 同期・遠藤との絆がいっぱい詰まったヘルメット
【第12回】樋口由加里(29)=岡山・102期=
樋口のヘルメットには同期の絆がいっぱいだ。ペイントは「遠藤(エミ)さんが作ってくれた」と、見た目には手作りとは思えない出来栄え。「遠藤さんのはカサカサしていたのでどうかと思ったけど『きちんとやれば大丈夫』と言うのでお願いしました」。
それでも完成までにはいろいろあったそうで「かなり前にヘルメットを送ったのに、全然着工してくれないんです(笑)。間に合わないかなと思っていたら、やっと描き出してくれました。それからわずか3日でできたんですが、夜中に経過をメールで送ってきたりしてました。でもあの人は、やり出したら何でも早いので大丈夫とは思っていたんですけど」と何とかレースには間に合ったようだ。
遠藤も「あれは傑作。自信の作品」と話すように樋口も「今までで一番いいヘルメットです。何せ業者に頼むと8万円くらいかかるのが“タダ”ですから」と笑っていた。
そのヘルメットには遠藤からのメッセージで「ONE DAY ONE LIFE(一日でひとつの人生)」と書かれている。「遠藤さんがケガでうまくいかなかった時に勇気をもらった言葉で、自分もレースに行く前や、うまくいってない時に必ずそのメッセージを見ます。そうしたら勇気が出て来るんです」と力をもらっているようだ。
これからも一緒に戦う同期の絆を大事にして、ともに上を目指していく。