【ボート】鎌田義、地元尼崎で獲る

 「尼崎センプルカップ・G1」(30日開幕、尼崎)

 今年2度目の尼崎周年記念となる「開設61周年記念・G1・尼崎センプルカップ」が、30日から6日間の日程で開催される。本年度から5月末に周年記念が移行、それにともないタイトルも“近松賞”からセンプルカップに変更される。王者・松井繁を筆頭に、井口佳典、白井英治、原田幸哉、平山智加ら“初代”覇者を狙うにふさわしい豪華メンバーが集結。地元からは吉川元浩、吉田俊彦、馬袋義則、向所浩二、鎌田義らが参戦。強力な布陣で遠征陣を迎え撃つ。

 4月大村で悲願のG1初制覇。風格を増した鎌田が、満を持して地元G1に参戦する。主戦場を記念の場に移して約10年。届きそうで届かなかったG1タイトルを、ついにデビュー16年目にしてゲット。「ここまで長かった?いや、“今”やったんやろうね。いいメンバーを相手に勝つことができた」と充実ぶりをアピール。

 大村優勝戦はインから押し切り勝ちだった。瓜生正義、池田浩二らSG覇者5人を相手に、価値あるVを成し遂げた。「エンジンが動いたら、記念でも勝てる。もう1回(G1を)獲れるという気持ちになったね」と強豪を相手に結果を残したことで、より深い自信を手にした。

 「得点率トップで予選を通過し、準優で逃げてファイナル1号艇で勝てた。逃げなければならないところで逃げることができた、この2日間を乗り越えたことが大きい。優勝戦は今まで作り上げてきたターンをしっかりしようとしたけど、1Mの舟の向きが甘かった。次にチャンスが来た時に、足らなかったところを修正できるようにしたいね」。常に自らの課題を見いだし、それを次につなげる。こうして“強さを”身につけてきた。

 この大村での優勝で、来年3月に地元・尼崎で行われるSG・総理大臣杯の出場権もゲットした。今後はさらにSG出場が増えることは間違いなく、色々な可能性が広がってきた。「ここ1年は毎節同じテンションで仕事ができている。昨年ダービーでSG初優出できたのが気持ち的にも大きいかな。松井(繁)さんを信じてやってきて、それが正しかったということが証明できたのが嬉しい。その松井さんと一緒に走る機会が増えるのも楽しみ」。“師匠”への恩返しは、自分が結果を残すことと信じるだけに、最高のプレゼントとなったに違いない。

 鎌田が次に狙うのはもちろん地元のG1タイトルだ。「前まではSG、地元やからと考えていたけど、今は自分のペースで仕事に集中するだけ。走る機会が多く、調整の面で少し利点があるかなというくらい。ただ、ファンに喜んでもらえるようなレースはしたい。勝つことが一番のパフォーマンスやと思っているから、しっかり結果を残してお客さんに喜んでもらいたいね」とニヤリ。ボート界屈指のエンターテイナーが、今度は地元水面を舞台に堂々の主役を演じる。

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