【児島・SGコラム】児島のSGで2連続優出中 石野貴之のSGV10への道

 「野白由貴子のMかSか?キング&クイーン」

 石野貴之がデビューしたのは2002年5月。当時私は住之江担当だった。大阪支部は松井繁、田中信一郎ら強豪ぞろい。記者としてデビューが遅かった私は、どうしても主力選手の前で萎縮してしまう。私は願い続けた。大阪支部の若手が育ち、SGに出場し、取材現場で私を優遇してくれる日が来ることを信じ続けた。そして、その夢は次々に実現した。湯川浩司、丸岡正典、石野がSGで優勝。SG覇者となった後も、若い頃から知っている私に変わらぬ態度で接してくれる。

 10年6月、湯川が大村でグランドチャンピオン3回目の優勝を飾った時、石野は児島の一般戦を走っていた。そして、湯川が優勝した2日後に児島で優勝した。表彰式後、全速力で走り去る石野の背中に向かって私は叫んだ。「石野クン、そろそろね」。

 その1カ月後、石野はまるがめオーシャンカップでSG初優出にして1号艇。私は児島の優勝戦を見届け、海を渡ってまるがめへ赴いた。「最終日だけまるがめに行って」とデスクに言われたからだ。SGのピットは緊張感で満ちあふれている。最終日だけって、と思いながらピットにたたずんでいると、石野とすれ違った。優勝戦前に気が散っては行けない。ここはスルーとうつむく私に、石野の方から「あれっ?昨日までいませんでしたよね。何で?」とサラリ。SG初優出で1号艇という緊迫した場面で、前日までいなかった私に気づいた冷静さ。私は石野の優勝を確信した。2着は湯川で大阪勢のワンツー決着。

 あの日から、今年のクラシックまで、石野は9回もSGを制した。10回目も目の前で見たい。私が現場で取材しているこの児島で…。

 6R クラシック、ダービーと児島開催のSGで2連続優出中の石野。ポイントアップへまくり先制だ。③④、③⑤流し。(児島ボート担当)

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