休養前と変わらない騎乗姿がそこにあった。１０月２９日の新潟７Ｒで落馬し、複数箇所の顔面骨折で休養していた丹内祐次騎手（３７）＝美浦・フリー＝が、今週末から実戦に復帰。土日の中山で１１鞍に騎乗する。

　先月２９日から調教騎乗を再開し、最終確認を行った。「調教に乗った感じでは大丈夫でした。あごに少し違和感はあるけど、体は全く問題ないです」と笑顔で語る。動ける態勢は整っている。

　普段から明るい性格で愛されキャラ。仕事に対してはコツコツとこなす実直なタイプとあって信頼も厚い。追い切りには積極的に騎乗し、特に調教騎乗機会が増える北海道シリーズでは、若手に負けないくらいの数をこなしている。その姿を見ていると、ついつい応援したくなる男だ。

　復帰に向けて意気込みを聞くと「自分のベストを尽くすだけです」とキッパリ言い切った。今年は現段階でＪＲＡ６４勝とキャリアハイを更新中。残りの１カ月、ケガで離れていた分まで思う存分暴れてほしい。（デイリースポーツ・小林正明）