【宝塚記念】エフフォーリア&タイトルホルダーが1番人気不振のジンクス打破へ

 弟・横山武を背に、大一番での完全復活を狙うエフフォーリア
 兄・横山和とのコンビでG1連勝を目指すタイトルホルダー
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 「宝塚記念・G1」(26日、阪神)

 上半期の総決算となるドリームレース。22年の平地G1で11戦7勝と活躍が目立つ関東勢からは、天皇賞・春覇者タイトルホルダーと、21年の年度代表馬エフフォーリアの有力2頭がスタンバイする。人気を二分する東の実力馬が、21年末のホープフルSから続く1番人気12連敗の記録に、ストップをかけるか-。

 21年の有馬記念(エフフォーリア)を最後に、JRA平地G1は1番人気馬が目下12連敗中。“荒れる22年”の上半期をビシッと締めるのは、ファン投票1位のタイトルホルダーしかいない。得票数は歴代最多の19万1394票。90年オグリキャップ(15万2016票)を4万票近く上回った。栗田師は「それだけの票が集まったことに感謝していますし、責任を感じている。ただ、やることはいつもと変わりません。最高の状態で送り出すだけ」と気を引き締める。

 主戦の横山和も同じ思いだ。「ファンに愛される馬で大一番に向かえるのはうれしいですね」。21年の有馬記念からコンビを組み、またがる度に人馬の絆を強めてきた。天皇賞・春では、デビュー12年目にしてG1初制覇を達成。7馬身差の圧逃劇に、「日経賞は結果を求めるのもどうかという(状態の)中で勝ってくれて、天皇賞・春でも結果を出してくれた」と、相棒への信頼は揺るぎないものとなった。16日の美浦Wでの1週前追いにも騎乗。6F80秒9-36秒6-11秒9の好内容で、着々と臨戦態勢を整えている。

 同世代の年度代表馬エフフォーリアとの再戦となる。指揮官は「3回戦って3回とも負けている。強力な相手にどこまで差を詰められるか」と武者震いするが、「秋に向けていい結果を出したい」と、栄冠を譲るつもりは毛頭ない。ライバルを撃破した先には、22年秋の凱旋門賞・G1(10月2日・仏パリロンシャン)挑戦が現実味を帯びてくる。海外壮行レースの意味合いも強い一戦。3つ目のG1タイトル獲得で、フランス行きの切符もつかむ。

 連敗はしない。21年の年度代表馬でファン投票2位のエフフォーリアが屈辱を晴らす。

 一度の敗北で一気に評価を落とした。単勝1・5倍。1番人気で挑んだ今季初戦の大阪杯だったが、勝負どころでも動こうとせず、鞍上が手綱を押しても進んで行かない。無抵抗のまま9着。「敗因は一つじゃなく、いろいろなことが重なった」と鹿戸師は振り返る。21年の有馬記念以来、約3カ月ぶりの実戦。関西圏への初の長距離輸送。最初の1000メートル通過が58秒8と経験のない速い流れ。レース寸前にはゲート内で突進して右目を腫らした。決して力負けではない。

 その後はいつも通り、福島県のノーザンファーム天栄にリフレッシュ放牧に出た。2日に帰厩。15日の1週前リハは、主戦の横山武を背に美浦Wで3頭併せ。僚馬の真ん中で強めに追われ、6F87秒0-37秒1-11秒1で併入。19日は、同Wを単走で6F83秒5-38秒5-11秒6。トレーナーは「暑い時季になって体は絞れてきたし、体調は上向いている。1週前の動きも悪くなかったし、順調」と、どっしり構える。

 3歳だった21年は天皇賞・秋でコントレイル、グランアレグリアを撃破し、有馬記念ではディープボンド以下を完封した。「能力は一番だと思っている」と語気を強めた指揮官。上半期の総決算できっちりと復権を果たす。

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