【きさらぎ賞】マテンロウレオ、黄金コンビで重賞初V 昆師「今年の3歳は自信」

 「きさらぎ賞・G3」(6日、中京)

 名手にエスコートされ、クラシックロードの扉を開いた。昨年に引き続き、中京開催となった一戦を制したのは、横山典騎乗の2番人気マテンロウレオ。中団から直線は外に持ち出すと、3番人気ダンテスヴューとの壮絶なたたき合いを鼻差で制した。3着は逃げ粘った8番人気のメイショウゲキリン。なお、1番人気に推されたストロングウィルは5着に終わった。

 桶狭間の冬空にまた一つ、新星が輝いた。前日から降り続いた雪の影響でタフなコンディションとなった中京の芝、そして吹きすさぶ寒風も問題にせず、マテンロウレオが力強く重賞初Vを飾った。

 道中は中団やや後ろで、有力馬を見ながら折り合いはピタリ。逸走馬が出ても冷静そのものだった。迎えた直線。鞍上が外へと導くとグングン加速する。残り1F地点からは川田騎乗ダンテスヴューとのマッチレースに。ベテランと豪腕、右ステッキの応酬-。寒さも忘れる熱い追い比べは、わずかに鼻差、横山典&マテンロウレオに軍配が上がった。

 殊勲の鞍上は「勝てて良かったです。ボコボコでタフな馬場だったので最後はあっぷあっぷになりましたが、よくしのいでくれました」とパートナーの勝負根性をたたえた。この勝利で早くも自身今年3つ目の重賞Vを獲得。「調子が良さそうなので、このまま頑張っていきたいです」とさらなるタイトル奪取に意欲をのぞかせた。

 昆師×横山典×寺田千代乃オーナーのチームでは、先月にマテンロウオリオンでシンザン記念を制したばかり。「今年の3歳馬は自信があった。ノリさんに“(栗東に)来たら?”と言った理由が分かってくれると思う」と指揮官は、名手とともに秘めたる素質を開花させてきた。

 「うちの個人馬主さんは、ほぼG1を獲っているでしょ?でも、あとは寺田さんが残っている。オーナーにG1をプレゼントしたいね」。登竜門レースを制して切り開いたクラシックロード。勢いそのままに、頂点目指して駆け抜ける。

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