スノーフォールが英オークス圧勝V 日本産馬がエプソムで歴史的圧勝に衝撃と感銘
「魁!海外馬券塾」(9日)
5日に英国エプソム競馬場で英オークスが行われ、ディープインパクト産駒の日本産馬スノーフォール(牝3歳)が2着馬に16馬身差をつけてV。同レース243年の歴史で最大の着差とのことだ。
降雨で湿った馬場に他馬の脚が上がる中、残り300メートルで先頭に立つと、鋭い脚で瞬く間にこの差をつけた。ディープ産駒の末脚が他馬に勝るのは日本では当然の光景だが、エプソム競馬場の急坂で、しかも重い馬場での圧勝劇には驚くしかない。4年前の英ダービーで、1番人気に推されたディープ産駒サクソンウォリアーが4着に敗れた時、やはり日本産馬にエプソムの坂は無理かと思ったがその無念を一気に晴らしてくれた。
海外の馬主が日本に繁殖牝馬を送って誕生したとはいえ、日本産馬であることに変わりはない。生後の数か月でも日本の牧場スタッフが育てた馬が、競馬発祥国のオークスを勝ったことを大いに喜びたい。
英オークス馬はその後も活躍する名牝に育つことが多く、圧勝した馬ならさらにその確率は高い。17年のエネイブルは5馬身差、20年のラブは9馬身差の勝利だった。スノーフォールの未来には無限の可能性が広がっている。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)