【ジャパンC】牡牝の無敗三冠馬とG1・8勝馬の対決に競馬の神様に感謝
「魁!海外馬券塾」(25日)
37歳の私がこの先、一生競馬を見続けたとしても、牡牝の無敗三冠馬とG1・8勝馬がそろうレースは恐らく実現しないだろう。新型コロナウイルスにより社会が混乱に巻き込まれた今年、ジャパンCでこのような対決が見られるのは、競馬の神様の計らいなのだろうか。3頭が異なる陣営から出てきたことも幸運の極みだ。いずれかが同じ陣営の馬であったなら、このドリームマッチは実現していなかったはずだ。
3頭のどれもが初対戦で、アーモンドアイがこのレースを最後に引退するため、再戦は絶対にかなわないというのも特筆すべき点だ。東京競馬場の芝が例年より荒れ気味で、内枠が極端に有利にならない状態であることも好ましく感じる。位置取りが勝敗を分けるレースではなく、純粋な力比べになる可能性が高いだろう。
アーモンドアイの母はエリザベス女王杯の勝ち馬で、コントレイルは祖母に米G1勝ち馬を持つ。そして、デアリングタクトの祖母は重賞を3勝。いずれも良血馬と言える存在だ。それぞれの牧場の強い馬をつくるという明確な主眼によって生まれ、育てられてきた馬たち。何十年も先まで、みんなの記憶に残るレースになることを期待している。そして、全馬が道中で不利なく走り、無事にゴールしてほしい。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)