「ボートレースダービー・ＳＧ」（２５日、大村）

　１号艇で人気を集めた深谷知博（３２）＝静岡・１０３期・Ａ１＝が、インからトップＳを決め逃げ切って１着。ＳＧ初優出で初優勝を飾った。優勝賞金３９００万円を獲得し、賞金ランクは一気に５位まで浮上。年末のＳＧ・グランプリ出場を確実にした。２着は１周２Ｍをうまく回った毒島誠、３着は接戦に競り勝った佐藤翼が入った。

　今回で６７回目を迎えた権威のある大会でＳＧ覇者の仲間入りを果たした。深谷が自ら勝ち取った絶好枠からコンマ０６のトップＳを決めてライバルたちを完封して、ＳＧ初優出初制覇を成し遂げた。「ホッとしています。いつもと変わらないよう、特別、意識しないように」とＳＧ優勝戦１号艇のプレッシャーをはねのけての勝利に端正なマスクから笑みがこぼれた。

　主役が日ごとに入れ変わる激戦シリーズだったが、４日目を連勝として予選をトップで通過。その流れを生かしての「王道Ｖ」で、頂点まで上り詰めた。「流れ一本で優勝できたのかなと思っている」とニューヒーローは殊勝に話した。

　優勝賞金３９００万円を獲得し、賞金ランクは５位にまでジャンプアップ。初のグランプリ（１２月１５～２０日・平和島）出場は当確。「シード扱い」となるベスト６入りも見えてきた。「今節は（静岡支部の先輩である）徳増（秀樹）さん、菊地（孝平）さんと一緒で、２人とも（賞金ランクで）上の方にいらっしゃったので、これがチャンスだと思って一緒に行きたいと挑んだ。残りのレースもあるので気を引き締めていきたい」と、手にしたチャンスをモノにし、年末の大舞台へ気持ちを引き締め直した。「ＳＧタイトルホルダー」の称号を背負って今後の戦いもまい進していく。